「第25回公開憲法フォーラム」にオンライン参加しました。
『読売新聞社』の世論調査では、憲法を「改正する方がよい」が60%を超えており、議論を深めていくことが求められています。
（岸田文雄自民党総裁ビデオメッセージより）
「…憲法の基本理念すなわち『国民主権』『基本的人権の尊重』『平和主義』は、今後も決して揺らぐことはありません。
その一方で、施行から76年が経つ現行憲法には、時代にそぐわない部分、
不足している部分が生じているのではないでしょうか？
憲法の有りようを、絶えず社会の変化の中で見直していく、こうした姿勢が求められていると考えています。
…（中略）…
自衛隊は、大規模災害や新型コロナ等にも懸命に対応しており、国民の皆様から感謝され支持されています。
今、力による一方的な現状変更の試みの深刻化や
北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射等
戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、自衛隊を憲法にしっかりと位置付けることは、極めて重要なことだと考えます。
…
さらには、参議院選挙をめぐる一票の格差について、選挙区を人口だけで考えてよいのか？
大切な地方・地域の声をどのように国会に届けるのか？
そして、誰もが質の高い教育を受ける機会を享受することが出来る社会の実現に向けて、
国の基本である教育の充実についてどのような理念を盛り込むのか？
いずれの課題も極めて現代的な早期の実現が求められる課題です。
…（中略）…
国会における議論と同時に、憲法改正に関する国民的議論を喚起し、国民の皆様の理解を深めていかなければなりません。
憲法改正は国会が発議するものでありますが、最終的には主権者たる国民の皆様が、国民投票で決めるものです。
すなわち憲法の主役は、国民の皆様なのです。…
（中略）…
今後も、憲法改正の議論に国民の皆様が主体的に参画する機会を積極的に設けて、
憲法改正に向けた機運をこれまで以上に高めていくことが重要であると考えています。
…
社会が大きく変化する今だからこそ、我々は挑戦し続けなければならないのです。
本日のフォーラムが、多く国民の皆様が憲法について、自らの問題として考え、大いに議論し理解を深めて頂く、そうした機会となることを、心から期待しています。…」
（経団連 井上隆専務理事スピーチ一部抜粋）
「憲法は、決して不磨の大典になってはならないのであって、時代の流れや日本を取り巻く情勢、意識の変化等に即して、我々一人ひとりがしっかりと議論の上、不断の改善を行い、
次の世代に引き継いでいかなければならないものと考えています。…
コロナ危機について。今回の危機対応については様々な課題が指摘されてきました。
マスクはじめ必要物資の備蓄が不十分だったこと、有事の医療提供体制が機能しなかったのではないかという点、国と地方の関係が曖昧だった、産学官の連携が不十分だった、薬やワクチンの開発力が不足していた等々枚挙に暇がありません。…（中略）…
喉元過ぎれば熱さを忘れる、ということのないように、しっかりと有事への備えの議論を深めていく必要があると思います。
我が国が地震・噴火・台風等の自然災害大国であることも、有事対応として欠かせません。
このように考えていくと、日本ほど、多様な種類の有事対応、緊急事態対応、国民の安全安心確保を想定しておかなければならないという国は世界でも少ないのではないでしょうか？…
あらゆる緊急事態に対応出来る制度の準備こそ、
私たち一人ひとりが自らの命を守るために、真剣に考えていかなければならない課題なのです。
このような観点から、個別の危機ごとにそれぞれの法律を準備するのではなく、
我々自身の生命と財産を守るための基本的な規範として、憲法において緊急事態条項や国防条項を求めることを検討する必要があります。
私ども経団連としては、安全保障環境の変化やコロナ禍の経験をふまえ、
経済界の立場から、強靭な経済社会の構築に何が必要なのか？企業は何をすべきなのか？検討を深めていきたいと思います。
同時に、有事への包括的な備え、国家の危機管理のあり方ついて、国民全体の真剣な議論を喚起していくことが重要だと思います…」
登壇者は下記の通りです。
櫻井よしこ氏 ジャーナリスト、主催者代表
田久保忠衛氏 杏林大学名誉教授
柴山 昌彦氏 自民党憲法改正 実現本部副本部長
音喜多 駿氏 日本維新の会 政務調査会会長
濵地 雅一氏 公明党 憲法調査会事務局長
玉木雄一郎氏 国民民主党 代表
井上 隆氏 日本経済団体連合会 専務理事
逢見 直人氏 富士社会教育センター 理事長
島田 和久氏 前防衛事務次官
岩田 清文氏 元陸上幕僚長
河田 惠昭氏 関西大学 特別任命教授
ジェイソン・モーガン氏 麗澤大学准教授
