神奈川県議会本会議「一般質問」三日目。
自民党から桝 晴太郎・市川 和広・あらい絹世三名の議員が登壇しました。
市川議員より「コロナ後を見据えた観光について」質問がありました。
神奈川県では、新型コロナ感染拡大に伴い観光産業も大きな打撃を受けています。
国の観光統計によると、今年7月の全国訪日外国人旅行者は前年比99％減、
6月の県内宿泊施設の客室稼働率が前年比35％減、県内延べ宿泊者は57％減となっています。
観光事業者からは…
「外国人観光客や団体旅行が減少し、旅行にお金を使わない傾向にある。
今後、修学旅行、教育旅行も減ってしまうのではないか」、
「インバウンドは当面見込めないので、現状の旅行者のニーズを把握し、
新たな観光コンテンツを見つけ出す必要がある」との声があります。
国は7月から「Go To トラベル」を実施していますが、
県も「地元かながわ再発見推進事業」を展開し、
県内の観光事業者を支援するとともに、感染に十分気を付けながら
県民による県内旅行を促す考えを示しています。
これからの新しい生活様式が叫ばれる中、
コロナ後を見据えた新たな観光の取り組みについて
県としてより力を入れて支援すべきであり、知事の見解を問いました。
黒岩知事からは…
はじめに、これまでの県の観光施策の検証について。
新型コロナの収束が見通せない中、コロナ後の観光施策をどのように進めるのかを検討するためには、
これまでの取り組みを検証をすることが必要。
そこで今年度、神奈川県観光魅力創造協議会に11名の委員による検証分科会を設置した。
分科会では、観光客の行動やニーズ等について、国の統計や県のアンケート結果、
SNS投稿数といったデータを用いて分析し、観光資源の磨き上げやツアーの企画等県の取り組みを検証した。
その結果、観光客がどう動いているかより詳細に把握する調査の必要性や
観光客のエリアごとのニーズに応じた戦略、
3密回避に向けた旅の分散化等の課題が明らかになった。
今後課題ついてしっかり検討し、施策に反映させていく。
次に、コロナ後を見据えた地元の新たな観光の取り組みの支援について。
コロナの影響により、マイカー利用の増加にともなう休日の渋滞混雑等、
観光客の行動変容による新たな課題が顕在化してきた。
こうした課題に対し、IT技術の活用する等の
地域の新たな取り組みを後押ししていく必要がある。
そこで県では、補正予算案で「新たな観光モデル推進事業費」を計上し、
地域の課題解決に取り組む市町村や民間事業者等を支援することで、
コロナ後に繋がる質の高い観光の実現を目指していく。
また、コロナ後の新たな観光の取り組みについて、観光魅力創造協議会等を通じて成功事例の紹介や共有を図ることで、
現在の各地域での課題解決につなげていく、との答弁がありました。
＜桝 晴太郎議員の質問項目＞
1．コロナ禍における災害救援ボランティア支援について
2．サテライトオフィスの利活用の促進について
3．認知症行方不明者対策について
4．茅ヶ崎ゴルフ場の利活用について
5．犬や猫の多頭飼育対策について
6．茅ヶ崎海岸沿いの国道134号自転車歩行者道の安全な通行環境の確保について
＜市川 和広議員の質問項目＞
1．藤沢周辺における県政の取組について
(1)東京2020大会の開催に向けた取組について
(2)希少淡水魚の保護について
2．コロナ禍における県民生活を守る取組について
(1)コロナ後を見据えた観光について
(2)高齢者のフレイル予防・要介護にさせない対策について
(3)海岸のプラごみ削減に向けた県民への働きかけについて
3．大規模災害を想定した取組について
(1)藤沢市内における境川と引地川の治水対策について
(2)津波災害警戒区域の指定について
＜あらい絹世議員の質問項目＞
1．新しい生活様式におけるコミュニティ再生・活性化の取組について
2 テイクアウトの増加によるプラごみの削減について
3．中小企業・小規模企業の事業継続計画（BCP）策定支援について
4．新しい生活様式における障がい者への支援について
5．カスタマーハラスメントに係る事業主支援について
6．かながわ性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センター「かならいん」の周知について
7．生命の安全教育の推進について
8．若い世代の予期しない妊娠への対応について 
