「三浦半島青年団体交流会」に出席しました。
講師は「あまたつー」で有名な横須賀出身の気象予報士 天達武史氏。
「気象変動(温暖化)と地球の未来」をテーマに講演を行いました。
「フジテレビ情報番組『とくダネ!』の気象キャスターとなって13年目、
入ったきっかけは台風だった。
その年は台風が多く、テレビ局では毎回のように気象予報士を呼んでいた。
オーディションに受かったのは、『天気の達人』と書く、名前のおかげだと思っている。
やってこれたのは小倉智明さんに『あまたつー』と呼んでくれたおかげ。
気象予報士になる前は、景色が綺麗なデニーズ葉山森戸店で9年間働いていた。
レストランの目の前が海、景色が綺麗で天気で客数が変動していた。
そのため、毎日天気を見ながら食材を発注していた。
それで天気に興味を持ち、気象予報士を目指し、7回目でようやく合格。
最初は横須賀の実家から通っていて、家を出るのは朝4時半。
『41』。
この数字はなんだかわかりますか?
41℃で日本の過去最高気温(四万十市、2013年)。
最低気温は-41℃(旭川市、1902年)。
-41℃のシベリアのサハ共和国に行ったことがある…
顔出していると、歩くなと怒られた。
凍傷になる、肺も凍傷になるので特殊なマスクが必要。
市場では魚が凍ってフランスパンのように立てて売られている。
しかし、近年は夏に35℃を超える暑さとなり、永久凍土が溶けてきた…
そのため、いままで凍っていたマンモスが綺麗な姿で現れたのを2006年に取材。
プラスの40℃は山梨県甲府市で経験したことがある。
日本の暑さの記録、
2位は2007年熊谷、多治見で40.9℃。
ここ二、三十年で暑さの記録が出ている。
日本各地で最高気温が更新されてもおかしくない状態になってきている
横須賀でも都市化の影響で100年間で2℃上がっている。
三浦半島エリアの観測所は
油壺マリンパークの当たりにある(横須賀・逗子葉山・鎌倉には無い)。
横須賀三浦の過去最高気温は何度かわかりますか?
答えは『36.4℃(三浦市、2004年7月21日)』。
〈地球温暖化〉
地球温暖化が進むと、極端な現象が増える恐れがある。
温暖化 → 海水温の上昇 → 蒸発する水蒸気量が増加(雨雲が発達しやすい)→
極端な現象(豪雨・強い台風、猛暑…)
2015年、鬼怒川の堤防決壊は、過去に例のない600mmの豪雨に襲われていた…
横須賀エリアでも、昨年8月に汐入駅前や林交差点で冠水被害があった。
鬼怒川付近に起こったことは何処でも起こる可能性がある。
過去40年間の短時間強雨の推移を見ると、1.5倍に増えている。
もう日本は亜熱帯気候と言ってもよい気候になっている。
最近の強雨の原因は、『線状降水帯』。
〈地球温暖化に対して、どう対応するか?〉
最新の天気情報に注目し、迅速な行動を!
"考える、気づく、行動する(逃げる、二階に避難)"の3K!
危ないと気づくことが大事!→危険を考える
川の増水や崖崩れ等から「逃げる」。
雷で安全なのは「寝る」のではなく「しゃがむ(足を閉じて踵を付ける)」。
いざとなると、なかなか行動出来ない…
『自分の安全は自分で守る』
地球の気温はこの130年で0.85℃上がった。
人の体温で考えると、
36.5℃が37.4℃になるのと同じ。
温度上昇だけでなく、そのスピードも地球に大きなダメージを与えている。
異常気象というのは、30年に一度程度しか起こらない現象、
それがいま毎年起こっています。
人が排出した二酸化炭素(CO₂)が増え続けているのが温暖化の原因。
CO₂を吸収するのは、「植物」と「海」。
水はCO₂を吸収する。
海は CO₂を吸収して、酸性化してしまっている(海洋酸性化による珊瑚の白化等)。
このままのペースだと今世紀末には最大で4.8℃上昇すると言われている。
『2100年 未来の天気予報』。
"2100年夏のある日、今日の最高気温、
高知県四万十市44.9℃、大阪43℃、横須賀は42.3℃、
気温30℃以上真夏日が、東京では107日(現在の倍)…台風の最大瞬間風速が90m…"
こうならないためには…?
究極の温暖化対策は『健康な緑を増やす』。
今やっていることを広げていく。
ぜひ横須賀から発信してください」
※線状降水帯とは… 線状に延びる降水帯。
積乱雲が次々と発生し、ずっと降り止まずに強雨をもたらす。