「台湾 衛生福利部健康保健署」を視察しました。
この部署は日本の厚生労働省に該当し、
組織の中の医療情報部はヘルスケア分野の
電子化政策を推進する中核機関です。
台湾は1995年より国民皆保険を実施、
2003年からはマイナンバー制度を導入しており、
政府主導でIT化施策を推進しています。
2004年からはチップを埋め込んだ
「健康保険ICカード」を発行し、
医療データを一括管理出来るようになりました。
ヘルスケア分野の電子化政策に力を入れており、
「健康保険クラウド薬歴システム」では
医療施設で使用する個人の薬品・医療材料等も管理し、
取り違え事故等の防止になっています。
「健康存摺(マイヘルスバンク)」…
アメリカ ブルーボタンのシステムを参考にした
国民一人ひとりが健康管理が出来るように
医療データを提供するシステムです。
2014年から導入して現在は136万人が利用しています。
自宅のパソコン等でウェブサイトに身分認証して、
歯科治療を含む個人の11種類
(通院入院歴や検査結果、アレルギー等)
の医療資料や今まで支払った保険料等を
確認することが出来ます。
データをもとに今後10年の疾病可能性を評価し啓発することで国民の健康意識を高めます。
また、薬の詳細データや学界等の最新研究等を見ることも出来ます。
台湾の平均寿命は女性82.6歳、男性76.0歳
と先進国に並ぶようになってきました。
「未病を改善する」を掲げる神奈川県の
ヘルスケアICT事業の可能性を検証するとともに、
今後の取り組みに対する提言に繋げていきたいと思います。