21年を通年で取り上げたテーマ、「迂回(うかい)運転」です。

 

【再掲】ここで取り上げる、迂回(うかい、う回)列車について クリックで展開

迂回(うかい) 本来の経路を通らず、特定の場所を避けて目的に向かうこと。迂回も細分化できまして、

  • 突発的に実施されるもの
  • 計画的に実施されるもの

があるかと思いますが、時刻表で追うことができるもの「計画的なう回」を取り上げてゆこうかと思います。

 

 寝台特急あけぼの号の上下異なる経由のう回運転の件

今回は2回にわけて寝台特急あけぼの号のう回運転についてです。1986年、1988年の2回に1日のみながら大規模なう回が実施されています。

 

26回目は、あけぼの号う回の2回目。1988年に実施されたJR東日本のあけぼの1号、2号の迂回運転について。この列車名を挙げると、山形新幹線改軌工事にともなう運転線区の変更について思いつく方が多いと思いますが、その工事開始前に奥羽本線置賜(おきたま)〜糠ノ目(ぬかのめ)間の天王川橋梁掛替えにともなう「長大保守間合い工事」による1夜限りの特殊な迂回運転が行われた記録です。

 

また、上り、下りでう回で経由する線が異なる、という点が一番興味深いう回運転なのです。

さて、う回の概要です。

概  要 寝台特急あけぼの号(上り、下り)のう回運転

対象列車 寝台特急あけぼの1号(1001レ)、2号(1002レ)

う回期間 1988年7月9日(始発駅ベース)

う回区間 1号 福島〜横手間、2号 新庄〜福島間

う回による経由線 1号 東北本線・北上線、2号 陸羽東線・東北本線

う回による運賃計算の特例 あり

う回区間の代行運転 なし

備  考:北上線・陸羽東線の紙面にはう回の記事はありませんでした。

 

ここでさらに触れておきたいのが、う回区間での機関車運用について。鉄道ダイヤ情報でもこのう回について1ページを割いて取り上げていました。以下、本文抜粋です。

今回のう回に関係する運用のうち、北上線、陸羽東線のDLと東北本線・奥羽本線のELの変運用について掲載しました。(運用表は省略)北上線を走る9001レ「あけぼの1号」が秋田運転所秋田支所のDD51型重連で、陸羽東線にう回となる9012レ「あけぼの2号」が新庄運転区のDE10型重連でそれぞれ運転されます。DD51とDE10にはヘッドマークの取り付け予定はないとのことですが、深夜帯ですので致し方ないところでしょう。

 

 

 う回を確認できる時刻表紙面 ★タイトルクリックで時刻表が展開

 

う回の履歴(1) 寝台特急ページ あけぼの号 上野発

う回については触れられていますが、その影響による時刻修正について一切触れられていない、少し危なっかしい特急ページです。1号は福島→北上→横手と、東北本線、北上線経由でう回を行っています。

あけぼの号迂回運転時刻表

交通公社の時刻表 1988年 7月号より

 
う回の履歴(2) 寝台特急ページ あけぼの号 青森発
こちらは上り列車。2号は新庄→小牛田(こごた)→福島と、陸羽東線、東北本線のう回ルートをとりました。時刻修正については、このページどころか冊子内では一切触れられていません。
そのため鉄道ダイヤ情報1988年7月号を参照したところ、下記の通り、修正ダイヤがありましたので、備忘として記しておきます。
【9012レ】新庄発23:53→小牛田発1:46(運転停車)→仙台発(運転停車)2:22→福島発(運転停車)3:27→(以下は通常1002レのダイヤに戻る)
あけぼの号迂回運転時刻表
交通公社の時刻表 1988年 7月号より
 
う回の履歴(3) 奥羽本線 下り
 
こちらは1号の修正ダイヤ部分を拡大したものです。1号は福島→横手間のため、横手から通常ルートに復帰します。復帰時点で15分程度の繰り下げとなり、その後、別ページを追っていくと、大鰐(おおわに)出発時点で通常ダイヤに戻っていることを確認できます。ちなみに横手以北青森までの列車番号は9001レとなっています。
あけぼの号 迂回運転時刻表
交通公社の時刻表 1988年 7月号より

 

 

今回は以上です。

 

過去に紹介したう回列車の数々については、こちらからご覧になれます。

 

参考資料:交通公社の時刻表 1988年 7月号、鉄道ダイヤ情報 1988年7月号(No.51)