European Rail Timetable のNewsLetter (ヨーロッパ鉄道時刻表、以下ERTと略)THE FRIDAY FLYER 25.July.2025 の日本語訳です。文章は読みやすいように情報を補足しております。
【国際列車】オーストリア〜イタリア間のナイトジェットの一部が廃止
- オーストリア国鉄のナイトジェットは、2025年9月28日をもってミュンヘン/ウィーン〜ローマ間(Table71)での運行を終了する。ただし補償措置として、ミュンヘン/ウィーン〜ミラノ間の列車がボローニャ経由に変更され、フィレンツェおよびローマとの接続は維持される。
◆ 筆者メモ
ナイトジェットの公式ページをみると、ローマ線はイタリアでの軌道工事の影響で運休が続いていたことがわかりました。
長期間の軌道工事は想定されており、ÖBBナイトジェットの公式でも夏までの運休は公式に発表されていた手前、急な発表に驚きを隠せません。正確な理由は不明ながらナイトジェットの充実した設備をもってしても運行停止に追い込まれる現実の厳しさを感じさせられます。
- ロムスダーレン地域で発生した地滑りによるインフラ被害のため、ドンボス〜オンダルスネス間のラウマ線(ERT Table785)は、少なくとも8月末まで運休が続く見込み。
◆ 筆者メモ
今回地滑りが発生したエリア付近では、先日オスロ〜トロンハイム間のドーヴレ線(Dovrebanen)で2025年1月にも同様のインフラ損傷が生じており、4月末に運行再開を果たしたばかりでした。
現地ニュースサイト記事の要約をAIにお願いしたところ、下記の通りでてきました。
- ラウマ線(Raumabanen)は8月末まで運休となる見込みである。
- Bane NOR(ノルウェーの鉄道インフラ運営会社)は、地滑りの危険が続いているとして、ドンボース〜オンダルスネス間のラウマ線を2025年8月31日まで閉鎖すると発表した。
- 5月初旬にロムスダーレン地域のE136号線沿いで発生した地滑りにより、線路の一部が破損し、走行が不可能となった。現在、現地では状況の監視と復旧作業が進められているが、周囲の地形が依然として不安定なため、新たな地滑りのリスクがあるという。
- 復旧作業は気象条件や地質状況に大きく左右されるため、8月31日という再開予定は「暫定的」であり、今後変更される可能性がある。安全が確認されるまで列車の運行は再開されない。
- 代替輸送として、バスによる輸送が行われている。地元住民や観光業への影響も大きく、今後の対応が注目されている。
日本でも台風や線状降水帯による大雨や大風による線路被害が毎年報告されますが、世界各国でも同様であり、近年はそれが高頻度で発生していますね。復旧作業に関わる方々に感謝するばかりですが、激甚化する自然災害には無力なのかと悲観的になることもあります。
【イギリス】軌道不良解消にむけたサウス・ウェスタン鉄道の臨時ダイヤ
- 2025年7月28日(月)より当面の間、約4マイルにわたる線路上に時速40マイル(64km/h)の一時的な速度制限が導入されることに伴い、サウス・ウェスタン鉄道のロンドン・ウォータールー〜エクセター・セント・デイヴィッズ間(ERT Table109)の列車はクルーカーンに停車しない。クルーカーン〜イェオヴィル・ジャンクションおよびアクスミンスター間にはバスによる接続が行われ、所要時間はおおよそ30分延長される。
◆ 筆者メモ
何事か?とサウスウェスタン鉄道の公式ページ内運行情報を読み込んでみました。
速度制限が発生した要因は、この地域での約200年ぶりの極端な乾燥状態が続いていることで、粘土質の盛土が乾燥・収縮して線路の路盤が不安定になっている状態になっているため。これは「土壌水分不足(soil moisture deficit)」と呼ばれる現象で、線路のレベルが乱れ、列車が通常の速度で安全に運行できなくなっているとのこと。そのうえで、クルーカーンを通過することで速度制限による遅延を最小限に留めようとする意図がある模様。なお、地盤状態の改善完了の時期は明示されていないので、場合よっては長期化することも想定されます。
本日は以上です。
参考文献 European Rail Timetable July 2025 Digital Edition
写真はFrikrのリンクより