2024年2月20日、大分県日田市にやってきました。日田駅に降りたのは、記憶にある限り40年近く前。ほぼ初めての街ということで。

 

 日田にやってきたのは、2023年夏に開業した日田彦山線BRTに乗車するため。40年前には日田彦山線を南下してやってきた、うっすらした記憶があります。キハ66・67形の快速日田号だったかな。バスに乗るためにこの街にやってくるとは数年前には思いも寄りませんでしたね。

 

 

日田彦山線BRT、愛称ひこぼしラインはJR九州バスが運行。運行区間は福岡県の添田駅から、大分県の夜明・日田駅間の約40km。そのうち、専用道区間は彦山駅~宝珠山駅の約14kmです。

 

日田駅の券売機で購入したBRTのきっぷ。当日の私は、日田駅から添田駅までBRTを完乗した上で、日田彦山線で田川後藤寺駅に向かう予定でした。その場合、バスの下車時にはこの乗車券をBRT運転手に見せて、そのままJR線に乗り換える寸法です。ちなみに、途中のバス停から乗車してJR線に乗り換える場合は、BRTの支払いは現金または、交通系ICカードで行い、運転手に乗り換える旨を伝えて「BRT精算証明書」を受け取ります。

 

日田駅構内に設置されたデジタルサイネージはこんな感じ。私は12:49発の高校ルート経由の添田行に乗車します。

 

 

日田駅前のロータリにある駅サインはこんな感じ。バス停ですが、コンパクトに情報がまとまっていて好感が持てます。

 

 

日田駅を起点にかつての日田彦山線を辿って、福岡県の添田まで約1時間半の旅です。今回乗車する便は高校ルートと呼ばれる経由便です。通常便は日田駅を出発後、次は光岡駅に止まりますが、高校ルートでは日田市内の昭和学園、日田林工の校門前(付近)のバス停に停車する、地域密着ダイヤです。この日は平日昼過ぎですが、途中3〜4人乗車してきましたね。

 

 

これが今回乗車したバスです。燃料電池バスの実証実験を行っていたようで、従来のラインナップと異なるバスが入ってきました!このことを知らずにこの時間にやってきたので少し驚きましたw

燃料電池バスの実証実験の詳細はこちらからご覧になれます

 

 

一般的なマイクロバスを改造した車内ですが、シートの座り心地は悪くなかったですよ。床はプリントだと思いますが、フローリング調に仕上げられていました。各種資料から、座席定員14席とのこと。

 

 

12:49、定刻通り日田駅を出発し、時刻表通り、沿線各駅(バス停)に止まります。日田駅から高校を経由し数名し、光岡駅で座席は満席となり、運転手が無線で後続バスとの連携を開始。光岡駅含め、先行するこのバスに乗車使用とする乗客には、運転手から丁寧に「後続バスに乗車を」を案内されていました。平日昼間でしたので、想定外の満席に、ブログ筆者は少し驚きました。

 

遠景ですが、旧宝珠山駅。BRTはここから専用線、要は旧日田彦山線の軌道上に敷かれた専用道をとおります。手前に見える大肥川は平成29年7月九州北部豪雨で氾濫した川であり、前日まで大雨の影響で茶色に変色した川の色を見ると穏やかになれませんでした。

 

 

備忘ですが、BRT専用道入口には、ゲートが設置されており、その専用道に進入都度、運転手が運転席に着席したまま遠隔操作キーでゲートを開けるという、とてもわかりやすいシステムで運行されていました(閉まるタイミングは自動だと思われますが、そこまで追跡できていませんw)。

 

宝珠山駅から専用道に入って最初の途中駅が大行司。待合ブースはこんな感じです。沿線で盛んな林業を象徴するように木材をところどころにあしらっています。ちなみに九州北部豪雨では大行司駅にも大量の土砂が流入したようです。

 

 

専用線からの眺め。ご覧の通り、山間部を河川が削ってできあがった小規模な河岸段丘が沿線に広がっています。この川の氾濫がきっかけで日田彦山線の長期運休となってしまったのです。この日は大変静かな流れだったので、観ていて大変複雑な気持ちになりました。

 

 

筑前岩屋駅〜彦山間の釈迦岳トンネルを通過中の車内。単線トンネルを改修しているだけなので、トンネル内のバスの離合は不可です。あと、トンネル前後でのクラクションを鳴らす警戒行為が印象的でした。

 

 

釈迦岳トンネルを抜けて、最初の駅が、彦山駅。以降は北上しつつ、鉄道線時代になぞれば25パーミル程度の勾配を下っていくルートで添田駅に向かいます。

 

次回は、添田駅に到着してからの様子です。本日は以上です。

 

参考ページ:JR九州公式ページ内のひこぼしラインページ、日田彦山線(Wikipedia)