イギリスの鉄道雑誌Today's Railways誌を参考に、2003年ダイヤでのヨーロッパ各国の動向に関する記事を日本語でまとめてみました。各記事にそれなりのボリュームがあるため、複数回に分けています。今回はベルギー、フランスの動きです。なにげに貨物列車の動きが多い気がしますが、そのあたりは目を瞑ってくださいw

 

なお、原本は英語のため、機械翻訳で日本語への変換後、当時の鉄道状況などを別に調査したうえで追記、構成を変えて文章化しております。一部ブログ筆者により情報を補足している点もあります。その点は  と緑で塗っております。

 

 

  ベルギー

 

 最後のディーゼル機関車牽引のM2型客車

2003年12月15日のダイヤ改正後、ディーゼル機関車牽引に適した最後のM2型客車が運行から撤退すると予想されていた。これは、41型ディーゼル列車がディナント・ベルトリックス線に導入されたためである。これにより、2003年夏には、この路線で機関車牽引の「カヤック列車」は運行されなくなる。この車両は現在、1両2500ユーロでロット販売されている。

俗名「カヤックトレイン」の写真。Frickrより

 

 51型ディーゼル機関車の減少

2002年12月15日、51型Co-Coの電気式ディーゼル機関車(Cockerill、1961〜63年製)の運行本数が30本から21本に削減されることになった。この形式が引退予定の主な任務のいくつかは、アントウェルペン港からオランダ国境を越えたブデルまでの有名な亜鉛鉱石運搬列車である。55型ディーゼル機関車がこれを引き継ぎ、アントウェルペンまで定期的に運行する予定である。今回のダイヤ改正まで、51形の主な仕事はアントウェルペンからアーヘンまでの幹線で、ヘンク地区を発着する列車も多く含まれていた。ガボン鉄道(OCTRA)は、この51型ディーゼル機関車10両の購入に興味を持っているようだ。OCTRAは約60両の機関車を保有しているが、そのうち6両はCockerill製で、本線のCo-Coはわずか12両である。同鉄道は年間約300万トンの貨物を輸送しているが、旅客輸送実績はほぼない。

51型ディーゼル機関車の写真。Frickrより

 

 

 80型ディーゼル機関車の終焉

2002年12月15日のダイヤ改正により、ザルツィンネス工場で使用されていた8068号機、8069号機を除く24両の80型0-6-0(3軸)入れ替え用の液体式ディーゼル機関車がすべて撤退することになった。80型ディーゼル機関車は1960年から63年にかけてBNとABRによって製造され、ドイツのV60の設計に基づいていた。当初はDBと同じ260型として製造された。ベルギーの状況とは対照的に、ドイツの機関車は将来にわたって使用できるよう、現在も近代化が進められている。80型ディーゼル機関車は、77型ディーゼル機関車の納入によって放出された他形式の入れ替え機関車に置き換え予定である。

80型ディーゼル機関車の写真。Frickrより

 

 

  フランス

 

 BB27000型機関車がダンケルクに到着

アルストム製のBB27000型交直流電気機関車の継続的な納入により、その活躍の場が広がっている。2002年12月15日からは、毎日グランド・シンテ操車場(ダンケルク)に到着し、初めて複数で運行される予定だった。残念ながら、機関車は夜間に発着する。しかし、現在では数両が昼間にリール地区を訪れ、以下のようにメス近郊のヴォイピー操車場から到着している:

(運用?甲種輸送?のダイヤ詳細は割愛)

それ以外では、主にティオンヴィル〜ディジョン〜リヨン〜ミラマス間のでの運用が続いている。現在は33両しか運行計画されていないが、2002年末には約60両が運行されており、その多くが運転士訓練用に使用されている。

BB27000型電気機関車の写真。Frickrより

 

 低迷するBB36000型電気機関車

三電源方式のBB36000型電気機関車は、イタリア、そして現在ではベルギーへの運行のために高価な装備を施されているが、その大部分はまだフランス国内のみで活躍している!2002年12月15日以降、60両のうち実際にダイヤが組まれているのは42両だけで、14両がイタリアとベルギーに、28両がフランス国内でのみダイヤが組まれている。イタリア向け機関車のうち、5両は2003年3月に試験運行が開始されるイタリアのエイトンとトリノを結ぶモーダル輸送用に予約されている。残りの4両のイタリア向け機関車は、最大で毎日2両がトリノ・オルバッサーノまで運行される。ベルギーのサービスでは、ゼーブルージュとジャネル・シャールベークへ毎日2往復、5台が運行されている。どうやら、複数のモーダル列車牽引用に改造されるために一部の機関車が運用から外れる一方で、稼働率はまだ不十分なようだ。トレニタリア社の要請により、イタリアで運行されている緑色のカラーリングの機関車には、視認性を向上させるため、前面に赤色の帯が取り付けられている。

BB36000型電気機関車の写真。Frickrより

 

 

 X74500型ディーゼル列車の納入遅延

2002年12月15日、CFDがサルブリス〜リュセ・ル・マール間のブラン=アルジャン線用に新造した5本の2両編成のX74500型ディーゼル列車は、車両の欠陥ではなく、認可の事務手続遅れにより、予定通り運行開始できなかった。新ダイヤ自体は、特にリュセ・ル・マール方面への運行を強化する内容であり、旧型車両を使用することで予定通り施行された。新型車両の導入と開通100周年記念式典は、2003年3月に延期された。

X74500型ディーゼル列車の写真。Frickrより

 

 

本日は以上です。

 

参考資料:Today's Railways の2003の各紙面内、News Round Upより当該記事をピックアップ