2024年2月19日、北九州に所用で伺いました。
折尾から筑豊本線を北上し、北側の終点、若松駅に向かいました。
当日は暦の上では春まだ遠い2月半ばでしたが、実際の気候では前日は暦に似つかわしくない暖かい日だったもので、その翌日であるこの日の大雨にはすこし戸惑ってしまいました。
日中は30分間隔の運転なので、それなりに出発を待ちわびる客で賑わうという予測に反して、ロングシートの2〜3割が埋まる程度で折尾駅を出発。
ご存知の通り筑豊本線はかつて石炭積み出しのため線路も複線化されており、閑散化してからかも単線化されることなく、複線をそれなりに活用しているようです。
折尾駅から15分。ほどなく終端式の駅、若松駅に到着。駅ごとのキャラクター?はサックスを演奏しているのですが、到着時に流れていたデキシーランドジャズ的な曲に合わせているのかも。詳しいことは調べておりません。。
若松駅の南側(1番線)を臨む。駐車場やマンションの建っている場所もかつては石炭積み出しの貨車で埋まっていたのでしょう。その栄華を語っているのは雑草で覆われるただ広い空き地くらいのものです。
私が帰路に乗車する列車は到着列車の折り返し、10分後の出発のため、雨の止み間を見計らい、そそくさと駅前ロータリーに出て駅舎のスナップ写真を1枚。
若松駅は終端駅です。小学校の頃(3〜40年前?)、当時の福岡市近郊に住む子どもとしては大層遠出をしてこの駅にやってきた、うっすらとした記憶があります。あれば青春18きっぷできたんだと思います。
駅舎内には折尾駅にも店を構える東筑軒が立ち食いスタンドを開店していました。昼過ぎなので、結構なにぎわいでした。
駅構内の壁一面に石炭輸送時代を語り継ぐパネル展示が所狭しとありました。
そして極めつけは、駅側面にあるコンビニエンスストアの裏手に、ひっそりと展示されていた、動輪と石炭車。ともすれば地元の人ですら存在を知らないかもしれない。
国鉄セム1型石炭車の展示横にある記念碑。1892年の若松工場創立から80周年を記念して昭和47(1972)年に建てられたもの。半世紀をゆうに超えています。なおこの石炭車については、Wikipediaに掲載されている同じ車両ですね。石碑にはセム1と刻まれていますが、これはセム1000とのことですので、セム1型の1000号機ってことですかね。
あっという間に列車の出発時刻。折尾方の先端部分はホームが1段低い構造で、手前ホームが列車の乗降口の高さにあわせて嵩上げされているのがよくわかります。
本日は、以上です。
参考ページ:国鉄セム1形貨車(Wikipedia)