先日、かにカニはまかぜ号の過去シーズンの運転履歴をまとめました。
今回からしばらくの間、このかにカニはまかぜ号以外に過去に運転された「かにカニエクスプレス」の一派、ならびにそれ以前からの「かにシーズンの臨時列車」の運転の歴史を振りかえります。
冬の日本海の味覚、かにを目当てにグルメ客向けに設定された臨時列車は京阪神エリアにお住まいの方にはおなじみと聞いております。そして、今回は、かにカニ但馬号の運転歴史を振り返ります。なお、大阪発のかにカニエクスプレス一派の列車は、ほかにもかにカニ北近畿号が福知山線経由で同じ6シーズンの間運転されています(別項で取り上げます)。
かにカニ但馬号
かにカニはまかぜ号同様に播但線経由で運転された列車。わずか6シーズンのみ設定されていました。但馬という地名は兵庫県北部を指す地域名でありますが、往年のファンの皆様にとっては、特急はまかぜ号とならんで播但線で活躍していた急行列車名としてあまりにも有名だと思います。
かにカニはまかぜ号との違いとして挙げられるのが下記2点です(運転当時の比較)。
1)かにカニはまかぜ号が香住止まりだったのに対し、かにカニ但馬号は、その先の浜坂まで運転 ※かにかにはまかぜ号も2010〜11年シーズンからは浜坂まで運転開始します。
2)かにカニはまかぜ号が1日で往復する列車に対して、かにカニ但馬号は、土休日で1往復する
2)について少し具体的に記載すると、仮にかにカニ但馬号だけで週末1泊のかに三昧旅行を楽しむ場合、大阪を朝の遅い時間に出発し、お昼ご飯を過ぎた時間、もしくは旅館のチェックイン時間を意識して到着。旅館・料理屋で舌鼓を打つ&温泉でゆったり。翌日現地を10時過ぎに出発し、昼過ぎには大阪到着し、翌日からの仕事に備えて日曜午後に休息時間を作れるダイヤと見ることができます。
そのほか、前半3シーズンは急行列車としてシーズンごとに異なる車両が運用に就く興味深い列車でした。
シーズンごとの運転状況
全シーズン共通
運転頻度:
11月〜3月の土曜日(年末年始除く)が大阪発
同シーズンの日曜日(休日)が浜坂発
※土休日の2日間で1往復するパターン
全車指定席
列車種別と運転区間
運行シーズン | 列車種別 |
1999〜2000年 | 急行 大阪〜浜坂間 播但線経由 |
2000〜01年 | 急行 大阪〜浜坂間 播但線経由 |
2001〜02年 | 急行 大阪〜浜坂間 播但線経由 |
2002〜03年 | 特急 大阪〜浜坂間 播但線経由 |
2003〜04年 | 特急 大阪〜浜坂間 播但線経由 |
2004〜05年 | 特急 大阪〜浜坂間 播但線経由 |
往復の始発・終着駅発時刻と所要時間
運行シーズン | 始発・終着駅発時刻と所要時間 |
1999〜2000年 | 大阪発11:17 → 浜坂着15:57(4時間40分) 浜坂発10:24 → 大阪着15:12(4時間48分) |
2000〜01年 | 大阪発10:35 → 浜坂着15:03(4時間28分) 浜坂発10:26 → 大阪着15:12(4時間46分) |
2001〜02年 | 大阪発10:35 → 浜坂着15:07(4時間32分) 浜坂発10:23 → 大阪着15:12(4時間49分) |
2002〜03年 | 大阪発10:47 → 浜坂着14:35(3時間48分) 浜坂発10:10 → 大阪着13:56(3時間46分) |
2003〜04年 | 大阪発10:02 → 浜坂着13:58(3時間56分) 浜坂発11:18 → 大阪着15:12(3時間54分) |
2004〜05年 | 大阪発10:02 → 浜坂着14:08(4時間06分) 浜坂発11:01 → 大阪着15:12(4時間11分) |
使用車両・編成:
運行シーズン | 使用車両 |
1999〜2000年 | 14系(リゾート&シュプール)4両、運転日によって12系(元だいせん車)4両も。 牽引機は大阪〜姫路はEF65PF(下関)、姫路〜浜坂はDD51 |
2000〜01年 | キハ65形(旧エーデル丹後+リゾート&シュプール)6両、または同形(旧エーデル鳥取)5両 |
2001〜02年 | キハ58系(京都車)3両または5両 |
2002〜03年 | キハ181系(京都車)5両 |
2003〜04年 | キハ181系(京都車)5両 |
2004〜05年 | 情報がないが、キハ181系(京都車)と推察 |
2000〜01年シーズンのかにカニ但馬号と思われる写真を掲載したページを紹介いたします。国鉄色のキハ58系がとても懐かしいです。
本日は、以上です。
参考ページ:はまかぜ(列車)(Wikipedia)
参考資料:JR時刻表、JTB時刻表(各年)、鉄道ダイヤ情報(臨時列車運転情報)
写真:Frickrのリンク