2023年に通年で、1987〜1993年の間に運転開始されたドイツ・オーストリアを走るユーロシティの歴史を振り返りました。その参考にしたのが、Die EuroCity-Zuege - Teil 1 - 1987-1993: Europaeische Zuglegendenというドイツ語本であり、この続編がDie EuroCity-Zuege: Teil 2: 1993 bis 2020 として出版されています。そのため、引き続き私の後学、備忘を兼ねて原文訳を補足しながらまとめていきます。

 

今回も、列車名ごとに歴史や仕様がまとめられているページを対象とし、書籍内の紹介順に倣って、第2編の1回目は、列車番号 EC100/101を取り上げます。

(以下原文訳、一部表現、短縮名称等をブログ筆者で補足)

この列車番号は、1991年から2002年まではユーロシティ マッターホルン号が、2003年から2004年までは同じくユーロシティ ベルナーオーバーラント号が使用していた。2004年12月12日より、列車番号EC100/101は、クール〜ハンブルク間を結ぶ無名のユーロシティとなった。

 

SBB客車編成によるEC100は、月〜土曜まで運行され、かつてのEC102 ベルナーオーバーラント号(日曜運転の)時刻表ルートを引き継いだ。クールから出発すると、まずラントクワルトに停車、その後バート・ラガッツ、ザルガンス、ツィーゲルブリュッケ、プファフィコーン、ヴェーデンスヴィル、タールヴィル、チューリッヒ中央駅(10:47着/11:02発)、バーゼルSBB駅(11:54着/12:16発)と途中駅に停車。DB(ドイツ鉄道)ネットワークでの停車駅は、バーゼル・バディッシャー駅、フライブルク/ブライスガウ、バーデン・バーデン、カールスルーエ中央駅、マンハイム中央駅、マインツ中央駅、コブレンツ中央駅、ボン中央駅、ケルン中央駅、デュッセルドルフ中央駅、デュイスブルク中央駅、エッセン中央駅、ドルトムント中央駅、ミュンスター中央駅、オスナブリュック中央駅、ブレーメン中央駅、ハンブルク・ハーバーグ、ハンブルク中央駅、ハンブルク・ダムトール駅となり、終点のハンブルク・アルトナ駅には21:25到着。なおかつて存在したキール行の列車は廃止されている。土曜日のみEC100はドルトムント中央駅止まりとなる。

 

EC101は、日曜日のみドルトムント中央駅を、それ以外の平日はハンブルク・アルトナ駅を出発(ハンブルクは6:32発)し、EC100と同じ途中停車駅を経由、バーゼルSBB駅(15:40着/16:07発)とチューリッヒ中央駅(16:58着/17:12発)のあと終着にはクール18:43着で折り返す。牽引機関車については、ハンブルク・アルトナ駅〜バーゼルSBB間はDB-101型電気機関車、バーゼル〜チューリッヒ間はSBB-420型電気機関車、チューリッヒ〜クール間はSBB-460型電気機関車がそれぞれ担当した。 2012年末までの変更は分単位の変更とどまり、表定速度は96km/hで一定となる。2012年12月9日以降、EC100/101はバーゼルSBB駅〜ドルトムント中央駅間のICE列車に変更された。

 

 

  編成例(書籍内イラストから)

 

2005年夏ダイヤ 

スイスとドイツの車両

コンパートメント車(1等、2等)、オープン座席車(1等、2等)、展望車、食堂車

バーゼルで増解結(ドイツ車)

 

今回は以上です。

 

 

参考資料:

・Die EuroCity-Züge: Teil 2 1994-2020 /Jean-Pierre Malaspina, Martin Brandt

・Thomascook European Timetable/Thomascook

参考ページ:

Datenbank Fernverkehr (Database long-distance trains)

Harrys Bahnen

ページ内写真:Flickr(引用元は写真とセットで明記)