今回は、たまたま入手したオランダ鉄道の1979年5月27日から1980年5月31日有効の刷本時刻表のお知らせをまとめて、当時の動きについて、ブログ筆者自身の備忘とします。なお、原本はオランダ語のため、機械翻訳で日本語、または英語に変換し、当時の鉄道状況などを別に調査したうえで文章化しております。そのため原文との若干のニュアンスの齟齬があるかもしれません。

 

ちなみに刷本の表紙は下記の通り。オランダ語でspoorboekje(鉄道時刻表)と呼ばれ、オランダ国鉄のコーポレートカラーである黄色を全面にあしらった表紙。A5サイズ、535ページ。時刻表本文も上質紙を使っているので、40年近く立っても紙の劣化が少ないようです。

 

表紙は、オランダ・ハーグのパット・アンドレア(1942年〜)による斬新なデザインで、誌面内の情報を頼る限り、かの有名なレンブラントをフューチャーしていたようです。レンブラントが書き上げている電車は、Mat '64(左側)とICM形(右側)ですね。

 

 

ズーテルメール線(Table 15番)

1979年9月30日に「ループ(環状線)」が完成。Buytenwegh駅とDe Leyens駅が開業。今後もLeidsewallenとCentrum Oostの建設が続く。それぞれの完成は1980年と1985年のことであろう(補足:Leidsewallenは1979年9月29日に開業していた模様)。このTableの前半は9月29日までの時刻表。もう1つは9月30日以降の時刻表で、「反時計回り」と「時計回り」に交互に環状線に入る列車が記載されている。時刻表の「パターン」をわかりやすくするため、2つ目の時刻表は月曜から土曜までと日曜・祝日用に分かれている。

 

ブログ筆者による補足

このズーテルメール線のあるズーテルメールは、ハーグのベットタウンとして人工的に建設された街であり、当時の白黒写真がサイトに上がっておりましたので、備忘兼ねて紹介します。なお、写真ではオランダ国鉄の車両が写っていますが、2006年にライトレール化されているので、まさに今は昔の写真となります。

 

 

Table 10

ライデンでスキポール線が接続された1981年までさかのぼり、時刻表にいくつかの調整が加えられた。ロッテルダム〜ライデン間のいくつかの停車駅は、閑散時間帯の運行が少なくなっている。

 

 

ブラバント地方〜ハーグ間の朝のラッシュアワーの改善

朝のラッシュアワーにおけるブラバント地方からロッテルダムおよびハーグへのダイヤは、実施された輸送調査の結果に沿って調整された。その結果、多くの魅力的なスピードアップが図られた。ますます混雑するロッテルダム・ブラーク駅へのアクセスが改善された。

 

 

インターシティ・プラス

78年10月1日に運行を開始したリンブルフ発ランスタッド行きの新しい豪華列車は、アムステルダムとハーグからの出発時間が多少改善された。詳細は6ページを参照。

ブログ筆者による補足

この列車については、過去私のブログで取り上げておりますので、ご興味があれば下記リンク先もご参考ください。

 

 

国際列車

TEEラインゴルト号は、フーク・ファン・ホランドとユトレヒト間の運行を終了。その代わりにアムステルダム発のTEEラインゴルト号に接続する列車が、フーク・ファン・ホランド〜ユトレヒト間で運行される。従来TEE列車だったヴァン・ベートーヴェン号は2等車連結列車に降格(とはいえ、追加料金は必要)。

 

 

サマータイム

サマータイム対応として、1979年5月27日~9月29日、1980年3月30日~5月31日の期間は、オランダ東部の(ドイツとの)国境を通過する国際列車用に別の時刻表が用意される。その場合、ドイツはオランダより1時間早い時間。時刻表には必ず現地時刻が記載されている。1979年冬以降に新たな動きがあり次第告知予定。

ブログ筆者による補足

紙面の紹介をかねて、サマータイム対応として、同一列車ながら、2本のダイヤが掲載されている例を提示します。一例として、TEE26列車、エラスムス号で比較してみます。ページ中央に1️⃣と付記されたTEE26列車の時刻が冬時間、右端の6️⃣が付記されたTEE26列車は夏時間です。オランダ・ドイツ国境駅のダイヤを見ると一目瞭然であり、ドイツ側の国境駅エメリッヒ(Emmerich)では同じ出発時刻でも、オランダ側の国境駅アルンへム(Arnhem)では6️⃣が付記された時刻が急に1時間早く進んでおり、これが夏時間対応だとわかります。

 

 

祝祭日前後の限定列車運行

クリスマスと新年の前の日曜日、クリスマスの両日、イースター・サンデー、ペンテコステ、そして解放記念日の前の日曜日である5月4日は、通常よりも乗客が少なくなることが予想されるため、減便される。具体的には普段が1時間2本であれば1本に、4本であれば2本となる。当該日の移動には注意されたい。

 

今回は以上です。
 
参考資料:spoorboekje '79~'80(Nedarlandse Spoorwegen)
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。