始発・終着が同じとなる「循環・環状で運転された臨時列車」を取り上げる企画。

環状、循環の厳密な定義は設けていませんが、同一駅に戻ってくるという点を軸に全国津々浦々で活躍した列車を、手元の時刻表から追ってみたいと思います。

 

 29回目は、JR東日本が千葉エリアで運転した、ぐるっとゆめ半島号を取り上げます。JR東日本が展開した秋の観光キャンペーン「ぐるっとゆめ半島ちば」のフィナーレを飾るイベントとして運転されたのがこの列車でした。

 

運用に就いたのは183系国鉄型特急電車で、特製ステッカー貼り付けタイプのヘッドマークを掲出しての運転だったようです。観光キャンペーンの一環とはいえ、鉄道ファンも喜ばせる好企画だったのではないでしょうか。

 

 

  循環臨時列車の運行概要 

快速 ぐるっとゆめ半島号

起終点駅と経由線  始発・終着 両国 (1→2号、3→4号で一周する形)
運転日

2008年11月29、30日

使用車両・編成

183系6両編成(幕張車両センター) ※旧特急あずさ色

列車番号、運転ダイヤなど

【両国↔銚子】総武本線→成田線→総武本線→東金線→外房線→総武本線

11月29日 

9421M 1号 両国発8:46 → 銚子着11:22

9322M〜9624M 2号 銚子発13:25 → 両国着16:10

途中停車駅(1号→2号の順)錦糸町、新小岩、市川、船橋、津田沼、稲毛、千葉、成田、佐原、笹川、(銚子)、八日市場、成東、東金、大網、千葉、稲毛、津田沼、船橋、市川、新小岩、錦糸町

 

【両国↔館山】総武本線→内房線→外房線→総武本線

11月30日

9131M 3号 両国発10:09 → 館山着12:43

9133M〜9234M 館山発14:18 → 両国着18:09

途中停車駅(3号→4号の順)錦糸町、新小岩、市川、船橋、津田沼、稲毛、千葉、木更津、佐貫町、浜金谷、富浦、(館山)、和田浦、安房鴨川、勝浦、大原、茂原、千葉、稲毛、津田沼、船橋、市川、新小岩、錦糸町

 

備 考

全席指定席

 
なお、同名の列車が2009年11月28、29日にも運転されているようですが、団体臨時列車だったのでここでの掲載は行いませんでした。参考サイトはこちら。
 

 

  運行ルートを図示すると

房総半島の北側、南側をそれぞれ1日かけて循環する臨時列車。両方とも東京都の両国駅を起点に運転されていました。1日目の往路は両国から総武本線を経由して、佐倉からは成田線に入り松岸から再度総武本線に戻り銚子に到着。その後復路は総武本線を西に、成東から東金線を走破し、大網からは外房線に。千葉からは総武本線で起点だった両国に戻ります。

 

2日目の往路は1日目同様千葉までは総武本線を通り、外房線で蘇我へ入り、その後終点館山まで内房線で一路南下。2日復路は館山からそのまま内房線で安房鴨川を経由し、外房線を走破して蘇我に戻ってきて、往路と同様の経路で両国に向かいます。

 
 

  当時の時刻表紙面での臨時列車

JTB時刻表2008年11月号の付録ページより。列車の性格上、付録ページに押し込められたようです。循環の途中駅では観光キャンペーンの関連のイベントが開催された模様。私が調べたところですと、佐原囃子の披露(佐原)、足湯、足つぼマッサージのサービス(館山)があった模様。それ以外にも停車駅にちなんだ地元特産品の頒布もあったようです。

JTB時刻表2008年11月号より

 

本日は以上です。

 

まとめページはこちらから

 

参考資料:JTB時刻表2008年11月号

参考サイト:鉄道ファン公式サイトRailf.jp など