始発・終着が同じとなる「循環・環状で運転された臨時列車」を取り上げる企画。
環状、循環の厳密な定義は設けていませんが、同一駅に戻ってくるという点を軸に全国津々浦々で活躍した列車を、手元の時刻表から追ってみたいと思います。
27回目は、JR西日本が運行した、奥備後一周号を取り上げます。過去にも取り上げた「県内一周号」と同様にジョイフルトレイン「ユウユウサロン岡山」を使用した循環列車を発掘しました。「県内一周号」と「晴れの国おかやま号」は姫新線・津山線を経由していましたが、この奥備後一周号は芸備線、福塩線を経由と、レア度が一層高くなりましたw。使用車両の情報もアップロードされていたYoutube内の映像しかなく。。。この先、この列車に関する情報が上がってくる兆しは感じられませんが、このブログを御覧になられた方で「乗ったことがある」「手元に資料がある」という方は、ぜひお知らせください!
循環臨時列車の運行概要
快速 奥備後一周号
起終点駅と経由線 | 始発・終着 岡山(山陽本線→伯備線→芸備線→福塩線→山陽本線) | |
| 2004年8月8日 のみ | |
使用車両・編成 | 使用編成:ユウユウサロン岡山 4両(両端が展望席) 各区間の牽引機:DE10形(プッシュプル)だが全区間だったかは不明。 | |
列車番号、運転ダイヤなど | 岡山発8:03 → 岡山着16:26 9841レ 岡山→新見 9445レ 新見→備後落合 9369レ 備後落合→塩町 9742レ 塩町→府中 9282レ 府中→福山 9744レ 福山→岡山 | |
備 考 | 全車グリーン車指定席 |
運行ルートを図示すると
岡山始発で倉敷まで山陽本線、以降、伯備線→芸備線→福塩線→山陽本線と反時計回りで1周するルート。この列車が客車の両端にDE10を配するプッシュプル運転だった理由は、塩町駅での方向転換が必要だったからと推察します。
当時の時刻表紙面での臨時列車
これが当時の時刻表に掲載された、奥備後一周号の時刻表です。注釈に複数の列車番号が記載されていることから、多くの線区にまたがっていることを物語ります。なお、グレーアウトしている部分に「夏休み岡山県内一周号」が記載されていますが、現在インターネット上で記録されている数々の写真の中には、この2つの列車を混同してクレジットされているケースが散見されます。例えば、夏休み奥備後一周号、とか。夏休みに運転されているのは間違いないのですが、列車名としては、奥備後一周号、夏休み岡山県内一周号、と分別されるようです。
JTB時刻表2004年7月号より
本日は以上です。
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参考資料:JTB時刻表
参考サイト:有栖川のミニィ様youtubeチャンネル