ブログ筆者が最近手に入れた時刻表で、なかなかのインパクトがあった2023年4月20日発行「日本式中央アジア鉄道時刻表2023」について、個人的に紹介しつつ、掘り下げて見たいと思っております。

(これはアフィリエイトとかではありません。気になったらご覧ください)

 

今回は、中央アジアの中心に存在するウズベキスタンについて、主要幹線での優等列車ダイヤを中心に、自身の理解を深めるための備忘を残してゆきます。ウズベキスタンの鉄道の代表として、首都タシュケント発着の路線・列車の情報をピックアップすることで垣間見てみようと思います。

 

 

  首都タシュケントの主要駅

 

タシュケントの主要駅として「中央駅(ツェントラリヌィ)」と「ユジュヌィ駅」が存在しているようです。

中央駅(ツェントラリヌィ) トランスカスピ鉄道、トランスアラル鉄道、フェルガナ・ナマンガン支線・・中央駅は南駅との位置関係から北駅と呼ばれることもあるようです。

 

 

南駅(ユジュヌィ) トランスカスピ鉄道、フェルガナ・ナマンガン支線

 

 

  ウズベキスタンの主要路線について

 

日本式中央アジア鉄道時刻表2023では、各国の幹線に便宜的な本線名がふられています。この書籍を手に取っていただく可能性を前提に、その本線名を使ってまとめてみます。

 

首都タシュケントとの直通列車の運転されている路線

・トランスカスピ鉄道(タシュケント〜トルクメンバシ)

 - フェルガナ・ナマンガン支線

 - テルメズ・シャフリサブス・ドゥシャンベ支線

・トランスアラル鉄道(タシュケント〜イレツク)

・ホラズム鉄道(トゥルクメナバード〜アクサライスカヤ)

 

 

  タシュケント発着の主要列車

 

首都発着列車の発着列車を追うことで、今日のウズベキスタン鉄道網を理解していこうと思いました。大きく国内、国際列車と大別してみました。国際列車は、旧ソ連時代のつながりで、隣国カザフスタン、タジキスタンと、くわえてロシアとの接続が行われているようです。

 

国内昼行列車

アフロシアブ号(タシュケント中央駅〜サマルカンド、ブハラ、カルシ、シャフリサブス)

2011年10月に運転開始したスペイン・タルゴ社製造のTalgo250で運転される高速列車です。編成はVIP・ビジネス・エコノミーの各クラス座席車で構成され、カフェカーも連結されています。高速新線の開業は段階的に行われており、この時刻表を参照した所要時間の例としてサマルカンドまでは、所要時間は2時間あまり。在来線列車より1時間短縮できていています。

 

タシュケント中央駅(ツェントラリヌィ)の「アフロシアブ号」発車時刻表 ※往路

7:00 カルシ行、金・土・日のみ

7:28 ブハラ行、毎日

8:00 シャフリサブス行(日のみ)、カルシ行(月〜土)

8:23 サマルカンド行、毎日

8:59 ブハラ行、毎日

18:45 ブハラ行、毎日

ちなみに、復路(タシュケント行)はタシュケント着は午前1本、午後5本と、偏った運転ダイヤになっているのがポイント。ビジネス・観光需要からこのようになっているのでしょうか。

 

シャルク号(タシュケント中央駅〜ブハラ、カルシ) 

ウズベキスタン国内での標準的な列車。編成はエコノミー座席のみで構成されている模様。タシュケント発9:09(ブハラ行)、19:00(ブハラ、カルシ行。サマルカンドで分割

 

ウズベキスタン号(タシュケント中央駅〜アンディジャン)

フェルガナ地方へ向かう優等列車のひとつ。編成はVIP・ビジネス・エコノミーの各クラス座席車と食堂車で構成されている模様。タシュケント発7:55、木曜日運休。この列車はカムチックトンネル(19.2km)開通をきっかけに運転開始されたようで、運行の歴史は浅いようです。

 

 

国内寝台列車

以下、南駅発サマルカンド方面の夜行列車の時刻表

19:40● テルメズ行(9:40着)、毎日

21:00★ ヒヴァ行(10:55着、火・木・金・土運転)、シャヴァット行(10:54着、月・水・日運転)

21:42 (アンディジャン始発14:15)テルメズ行(11:27着)

22:33★ アラット行(8:07着、偶数日運転)

23:10 (アンディジャン始発15:52)クングラート行(18:22着)

国内寝台列車は南駅始発・経由であり、編成は2等、3等寝台車、食堂車連結を標準として、●には1等寝台車が、★には1等寝台車と3等座席車(食堂車なし)で構成されています。

 

 

国際列車

タシュケント発着国際列車の情報について、日本式中央アジア鉄道時刻表2023では、下記の通りのダイヤが確認できました。いづれの列車も2等、3等寝台車、食堂車で構成されているようです。ちなみにERT2023.MAYでも確認しましたが、タシュケント発着ではモスクワ、ノボシビルスクまで運転されていたこともあった模様で、Table にその名残が確認できました。

以下、中央駅発の国際列車の時刻表

6:15 サマラ行(翌々日6:00着、水・金運転) ●★

12:39 アルマトイ行(6:45着、火・木・日運転)、タルゴ寝台客車 ●

16:05 ノヴォシビルスク行(3日後の8:58着、4日毎運転) ●★

16:21 ドゥシャンベ行(10:39着、火のみ) ◎

23:58 ヴォルゴグラード行(翌々日9:31着)、週2便 ●★

通過国:● カザフスタン、◎ タジキスタン、★ ロシア

 

 

ひきつづき、日本式中央アジア鉄道時刻表2023 をベースに、

・カザフスタン

・キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン

の旅客列車の運転状況を見てみたいと思います。

なにしろ私自身も中央アジアの鉄道をつぶさに見てきたわけではないので、冊子紙面を参照することが多くなると思いますが、備忘のためにまとめているスタンスでアップロードしていきます。

 

参考サイト:BOOTHサイト、タシュケント・サマルカンド高速鉄道(Wikipedia)、Frickr

参考資料:日本式中央アジア鉄道時刻表2023(樺太庁陸地測量部)、世界の鉄道(一般社団法人海外鉄道技術協力協会)/2015年発行