シュプール号名鑑と銘打って、意外にも情報の少ないシュプール号各列車のダイヤや使用車両を可能な限り追ってみたいと思います。
第26回目は、JR西日本のシュプール号を取り上げます。
シュプール号??と思われ方もおられるかもしれませんね。2003年シーズン以降は、シュプール号のコンセプトはJR西日本のみ、かつ運行エリアも志賀・妙高高原向けのみの運転だったため、列車名はシンプルなものに改称されています。とはいえ、当時でも珍しい583系+485系の混合編成はこの列車でしか拝むことができませんでしたし、なによりも数少ない電車による夜行(寝台)列車でした。
シュプール号
運転された年(シーズン)
2003〜06年 (4シーズン)
年ごとの運転概要
この列車では、どのシーズンも弁当販売駅の停車駅設定はありませんでした。
全列車、草津・米原経由
2003 | 大阪〜黒姫(1、3、4号と5、6号の一部運転日) ゆき3本、かえり2本 姫路〜黒姫(5、6号の一部運転日) 1往復 5、6号は毎日運転 |
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2004 | 大阪〜黒姫(1、6号と3、4号の一部運転日) 2往復 姫路〜黒姫(3、4号の一部運転日) 1往復 3、4号は毎日運転 |
2005 | 大阪〜黒姫 ゆき2本、かえり1本 |
2006 | 大阪〜黒姫 1往復 |
使用車両
【電車】
583系特急型電車 ※B寝台3段式、編成によってはA寝台
:京都総合運転所 7または10連
583系+485系の混合編成 ※B寝台3段式
:京都総合運転所583系9両+485系2両 11連
485系特急型電車
:京都総合運転所 9連
運転ダイヤ(各年時刻表より)
【ゆき】
’03、’04年は毎日運転が設定されていますが、’05、’06は週末のみとなり、’07年にはシュプール号自体が消滅しています。シュプール妙高・志賀号時代には存在した湖西線経由列車がなくなり、すべてが米原経由となっているのが「シュプール号」の特徴のひとつです。京阪神エリア出発時間は22時台が中心となっているのは、過密ダイヤを避ける目的と現地到着時間の調整の両方の観点があったように思えます。
【かえり】
運転頻度や経由線は【ゆき】同様ながら、【かえり】のポイントは、2号のダイヤが一切出現していない点。これは、このシュプール号が「シュプール雷鳥信越号」と通しの号数カウントを行っている影響です。2号は京阪神エリアに出発駅同日到着する列車であり、それを「雷鳥信越号」と区別しました。最晩年’06は「雷鳥信越号」もなくなって、号数設定自体がなくなりました。
本日は以上です。
過去のシュプール号はじめ、日本のスキー列車の歴史をまとめた一連のブログはこちらからご覧になれます。あわせてよろしくお願いいたします。
参考資料 JTB時刻表、鉄道ダイヤ情報(シュプール号運転情報)