シュプール号名鑑と銘打って、意外にも情報の少ないシュプール号各列車のダイヤや使用車両を可能な限り追ってみたいと思います。

 

 第23回目は、JR西日本のはくたか号(シュプール)を取り上げます。

 前回紹介したシュプールサンダーバード号と同類の雰囲気を感じれば正解ですw。1999年の1シーズンのみ、それも通常は越後湯沢と金沢の間のみのはくたか号が、ダブルネームとしてシュプールの冠がついて、大阪まで大幅に延伸運転されたという、伝説的な列車です。

 

 

はくたか号(シュプール)

 

  運転された年(シーズン) 

1999年 (1シーズン)

 

 

  年ごとの運転概要 

この列車では、どのシーズンも弁当販売駅の停車駅設定はありませんでした。

1999  大阪〜越後湯沢 ※北越急行ほくほく線経由
  • 金沢〜越後湯沢間は定期のはくたか号として運転。
  • シュプール号時刻表紙面では、糸魚川、直江津からの接続列車の案内記載あり(どちらも定期列車)

 

1シーズンで運行が終了してしまった理由はわかりません。シュプール苗場・湯沢号のリリーフ列車として運行されたとすれば、もっとはやくから運行されてもおかしくなかったのですが。むしろシュプール苗場・湯沢号が2000年シーズンで運行をやめているところから、583系を使用せずに2001年以降も運転継続させる模索の結果、この列車を生んだのかもしれません。

 

 

  使用車両

 
485系3000番台 特急型電車
 :上沼垂運転所9連

当時の通常運用の延長だから当然なのかもしれませんが、JR東日本の編成が大阪まで足を伸ばすことは、なかなか珍しかったですね。

(注:当時特急白鳥号も大阪まで運転されていましたが、1997年からJR西日本車(京都総合)485系リバイバル塗色9連に変更されており、この時点で定期列車による大阪発着のJR東日本車はなかったようです)。

 

また、当時のはくたか号には485系のほか、681系も投入されているので、なにもJR東日本車ではなくてもよかったと直感的に思いました。その上で調べていくと、定期列車の運用に入る編成で、このJR東日本上沼垂車は「7号と14号」にしか運用に入らない編成だったのことが、大阪延長させるに都合の良い列車だったのかもしれません。あくまでも推察ですが、シュプール号の末期とはいえ、シュプール野沢・苗場号のリリーフ列車が必要だったときの苦肉の策だったのでしょう。

 

そして、その上沼垂車が収められた、越後湯沢発の485系3000番台のはくたか号を収めた動画が発掘できましたので、シェアさせていただきます。

Youtubeけいきゅうかいそく様のサイトより

 

 

  運転ダイヤ(各年時刻表より)

【ゆき】

金沢から越後湯沢は定期の7号として運転されています。ちなみに大阪への送り込み回送として、運転前日木曜日にも定期はくたか14号が大阪へ延長運転されています。

  は定期列車区間

 

 

【かえり】

越後湯沢から金沢は定期の14号として運転されています。大阪からの返却回送のために、運転後翌日の月曜日の7号は大阪発越後湯沢行の定期はくたか号として運転されています。

  は定期列車区間

 

本日は以上です。

 

過去のシュプール号はじめ、日本のスキー列車の歴史をまとめた一連のブログはこちらからご覧になれます。あわせてよろしくお願いいたします。

 

参考資料 JTB時刻表、鉄道ダイヤ情報(シュプール号運転情報)