シュプール号名鑑と銘打って、意外にも情報の少ないシュプール号各列車のダイヤや使用車両を可能な限り追ってみたいと思います。
第22回目は、JR西日本のシュプールサンダーバード号を取り上げます。
前回紹介した「シュプール雷鳥信越号」と似て非なる存在ですので、ここはしっかりとまとめておこうと思います。
シュプール号のくくりにこの列車を入れるケースと入れないケースがありますが、それは車両運用が定期列車の延長運転のものも含んでいるためです。
なお、列車名の細微な違いについて、始発から終点まで「単独運行」されるものは「シュプールサンダーバード号」としてくくるが、定期列車の延長運転分は、サンダーバード号と通し号数を付与しつつ、ダブルネームで(シュプール)と名乗っていたため、サンダーバード号シリーズとしてのくくりとされているようです。
シュプールサンダーバード号
運転された年(シーズン)
1999〜2002年 (4シーズン)
【備考】
- 【ゆき】はすべて大阪〜富山間で定期サンダーバード1号と「併結」される形で運行。
- 【かえり】は、全区間単独運転と、定期サンダーバード号と通しの号数で直江津からの延長運転されたシュプール号と2種類存在します。(例)(シュプール)サンダーバード46号
年ごとの運転概要
この列車では、どのシーズンも弁当販売駅の停車駅設定はありませんでした。
1999 | 黒姫 → 西明石 1本 直江津 → 大阪 1本 ※定期列車(46号)の延長運転
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2000 | 黒姫 → 西明石 1本 大阪 〜 直江津 1往復 ※定期列車(1号、48号)の延長運転
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2001 | 黒姫 → 大阪 1本 大阪 〜 直江津 1往復 ※定期列車(1号、48号)の延長運転
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2002 | 大阪 → 直江津 1本 ※定期列車(1号)の延長運転
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2000年、2001年にあった直江津→金沢間の延長運転について、ダイヤがすこし込み入っているので補足します。
- 定期48号は富山始発大阪行き、シュプール号は直江津始発大阪行き
- 両列車の併結は富山ではなく、金沢で実施(時刻表上から判断)
下記は2001年シーズンのダイヤ。シュ=シュプール号、48号は定期サンダーバード48号です。直江津発なら富山駅で併結して大阪に向かうと思いきや、時刻表上では富山〜金沢間は「別列車」で運行されていることがわかります。そのため、両列車は金沢で併結されて大阪に向かうという事実が判明しました。
ただし、シュプール号には基本編成(6両)と付属編成(3両)のどちらが充当されたのかは、後述のサンダーバード1号の車内放送音声から推察すると、かえりの48号も付属編成で直江津発をまかなったと推察しています。
使用車両
00年のシュプールサンダーバード1号については、9連のうち、富山から前より3両が切り離されてシュプールサンダーバード号になると案内されていますね。
Youtubeチャンネル 城崎かすみ様のサイトから
運転ダイヤ(各年時刻表より)
【ゆき】
は、定期のサンダーバード1号との併結区間。
定期列車のダイヤが3シーズンで変更がなかったので、シュプール号もその影響で【ゆき】は大きな変更はないまま運転終了しています。
【かえり】
★は定期サンダーバード号との併結で運転されたシュプール号であり、 の部分は、その定期列車との併結区間。対象列車は99年は46号、00、01年は48号との併結。
黒姫発西明石行きは定期列車とは独立したダイヤで全区間運転されていました。なお、99、00年の黒姫発〜列車について、まったく同じダイヤで「シュプール雷鳥信越号」が運転されたことがあり、要は列車名=使用車両という分け方だったようです。
最後に運転日について細微な動きですが、99〜01年の定期列車に併結するシュプール号ですが、99年は日曜日発から、00、01年は土・日発と実質の増便がなされました。
本日は以上です。
過去のシュプール号はじめ、日本のスキー列車の歴史をまとめた一連のブログはこちらからご覧になれます。あわせてよろしくお願いいたします。
参考資料 JTB時刻表、鉄道ダイヤ情報(シュプール号運転情報)