新たなテーマ「循環・環状で運転された臨時列車」について執筆を開始しました。

 

要は、始発・終着が同じとなる列車を取り上げようという企画。

環状、循環の厳密な定義は設けていませんが、同一駅に戻ってくるという点を軸に全国津々浦々で活躍した列車を、手元の時刻表から追ってみたいと思います。

 

2回目はJR西日本発足間もない頃に運転されたイベント列車「丹後ビッグループ号」を取り上げます。正直得体の知れない列車でして、運転目的、使用車両といった情報も引き続き調査中です。

 

とはいえ、ありがたいことに手元にある時刻表紙面には運転ダイヤが記載されていたので、可能な限り紹介しておきます。

 

  循環臨時列車の運行概要 

 

快速 丹後ビッグループ号 No.1、No.2

起終点駅と経由線 【起終点駅】大阪
【経由線】
No.1 東海道本線→山陰本線→舞鶴線→宮津線→山陰本線→福知山線
No.2 福知山線→山陰本線→宮津線→舞鶴線→山陰本線→東海道本線
※JR宮津線は、現在の京都丹後鉄道宮舞線、宮豊線です。
運転日  No.1、No.2ともに
 1988年10月2、9、10、16、23、30日
      11月3、6、13、20、23、27日
使用車両・編成

ディーゼル列車2連 ※形式特定できず

こちらのサイトの情報を参照しました

列車番号など No.1 9224D〜9925D〜9325D〜9738D
大阪発9:47〜京都〜西舞鶴〜豊岡〜大阪着21:12
途中停車駅:新大阪、茨木、高槻、京都、二条、嵯峨、亀岡、園部、殿田、下山、立木、山家、綾部、西舞鶴、四所、丹後由良、宮津、天橋立、豊岡、国府、江原、八鹿、養父、和田山、上夜久野、上川口、福知山、丹後竹田、黒井、石生、谷川、篠山口、古市、三田、宝塚、尼崎

No.2 9423D〜8929D〜9328D〜9930D〜9225D
大阪発10:54〜福知山〜豊岡〜西舞鶴〜京都〜大阪着21:02
途中停車駅:尼崎、宝塚、三田、広野、古市、篠山口、丹波大山、谷川、黒井、福知山、上川口、下夜久野、梁瀬、和田山、養父、八鹿、江原、豊岡、久美浜、天橋立、宮津、丹後由良、西舞鶴、真倉、綾部、安栖里、船岡、園部、亀岡、嵯峨、二条、京都、高槻、茨木、新大阪

駅名の色付きは、No.1、No.2の両方で停車駅となっている駅を示す
備 考 No.1とNo.2の離合は宮津線内で行われたようだが、離合実施した駅などの情報は不明
 

 

  運転区間を図示すると

 

地図下部に大阪があることを確認できますか?大阪〜京都〜兵庫と3府県を12時間近くの長駆で結ぶ臨時列車。線で結んでみるとこの列車のユニークさを改めて実感します。

JTB時刻表1988年12月号より

 
 

  当時の時刻表紙面での臨時列車

 

1988年12月号時刻表の山陰本線紙面より。この列車を紙面追跡する際の醍醐味は、同一区間を「時計回り(福知山線経由)」「反時計回り(東海道線→山陰本線)」と追跡すると山陰本線内でNo.1とNo.2が同一紙面に掲載される「紙面内めぐり逢い(筆者命名)」が起きる点です。大半の読者には影響がないであろう経由線もしっかりと明記されているあたり、ファンごごろをくすぐるポイントですね。

本日は以上です。

 

まとめページはこちらから

 

参考資料 JTB時刻表1988年12月号