時刻表紙面から確認できる国鉄(JR)⇔私鉄線の乗り入れがあった記録を残しております。現在も現役路線もさることながら、すでに廃止された地方私鉄への乗り入れを優先して取り上げてゆこうと思います。
今回は22回目、静岡県浜松を起点に現在も営業を続けている遠州鉄道線を取り上げます。乗り入れが存在していた当時は遠鉄西鹿島線自体は電化されていたものの、乗り入れ列車のみディーゼル列車で運行されていました。
遠州鉄道線
遠州鉄道線については、Wikipediaページが参考になります。
現在では西鹿島線1本の電車線ですが、かつては奥山線、笠井線、中ノ町線と合計4線が存在した時代もあったようです。国鉄線との乗り入れがあったのは西鹿島線のみのようで、1966年10月1日で直通運転が廃止されるまで8年弱という短期間ながら、遠鉄車両の片乗り入れが実施されていたようです。乗り入れに使用されていた車両は国鉄から購入したキハ800形ということですが、詳細は下記Wikipediaに明記されています。
下記は、1964年2月号の私鉄線紙面より。上段が西鹿島線、下段は奥山線(※ナローゲージ)。奥山線はかつては線名の通り、奥山(現在の浜松市北区引佐(いなさ)町)まで到達していたようですが、1963年5月1日に気賀口(きがぐち)〜奥山間が廃止に。下記が残った線のダイヤです。奥山線自体は1964年11月1日で廃止となっています。
金指駅に○(マル)国と印が売っているのは、国鉄二俣線金指駅との乗り換えが可能であることを示しているようです。金指からも国鉄乗り入れ?と一時は色めき立ちましたが、奥山線がナローゲージであることを思い出し、冷静になりましたw
交通公社の時刻表 1964年2月号より
紙面からうかがえる「乗り入れ」の様子
前述の通り、8年弱という短期間の乗り入れが行われたのは、下記の通りだったようです。
なお、過去のシリーズをまとめたページがあります。よろしかったらバックナンバーもご覧ください。
参考資料:交通公社の時刻表 1964年2月号
参考サイト:遠州鉄道鉄道線、遠州鉄道キハ800形気動車(ともにWikipedia)