時刻表紙面から確認できる国鉄(JR)⇔私鉄線の乗り入れがあった記録を残しております。現在も現役路線もさることながら、すでに廃止された地方私鉄への乗り入れを優先して取り上げてゆこうと思います。
秩父鉄道秩父本線
今回は、埼玉県の秩父鉄道秩父本線を取り上げます。
今回取り上げる列車はいづれも国鉄→秩父鉄道のいわゆる「片乗り入れ」です。また西武鉄道、東武鉄道からの乗り入れ実績もあるのですが、手元にそれをご提示できる資料がありませんので、今回は取り上げません。
紙面からうかがえる「乗り入れ」の様子
秩父路号、ながとろ号、みつみね号、くもとり号
運転区間 上野〜(熊谷)〜長瀞、上長瀞(秩父路、ながとろ)
上野〜(熊谷)〜三峰口(みつみね)
上野→(熊谷)→三峰口(くもとり)※片道のみ
※どの列車も高崎線の定期列車と併結されて運転
運転されたシーズン 行楽シーズンの休日。くもとり号は土曜日(年度は未調査)
列車編成など 電車列車であること以外は詳細不明。
1962年10月号の紙面から。秋の行楽シーズン。上野から運転された臨時列車ですが、休日のみ運転で、三峰口行の「みつみね」号、上長瀞駅行の「秩父路」号、土曜日夜間のみの三峰口行「くもとり」号が運行されていました。
交通公社発行全国時刻表 1962年 10月号より
1966年4月号より。春の行楽シーズン。「みつみね」号、「くもとり」号は変わらず。かつての秩父路号は「ながとろ」号と改名。列車名には第1、2、3と番号が振られました。第2、3はピーク期のみの運行だったようです。
交通公社の時刻表 1966年 4月号より
1969年5月号の紙面より。秩父鉄道乗り入れの臨時列車は、上野〜熊谷間は定期列車に併結されており、B5サイズの時刻表になってからはそれが紙面内で確認できるようになりました。
交通公社の時刻表 1969年 5月号より
1987年3月号より。民営化直前期の紙面ですが、乗り入れはみつみね号のみに。下記の3号は、かつての「くもとり」号と同様に土曜日夜に運転された列車でした。
この時刻表に掲載されていたみつみね号のダイヤを一覧してみました。
1号 上野発8:49 → 三峰口着11:24(土曜日運転、上野〜熊谷間は高崎行定期列車に併結)
3号 上野発17:23 → 三峰口着20:19(土曜日運転、上野〜熊谷間は前橋行定期列車に併結)
2号 三峰口発8:06 → 上野着10:41(休日運転、上野〜熊谷間は高崎発の定期列車に併結)
4号 三峰口発14:54 → 上野着17:08(休日運転、上野〜熊谷間は高崎発の定期列車に併結)
交通公社の時刻表 1987年3月号より
いも掘り号 ※ワッペン列車
運転区間 上野→(熊谷)→武州中川、浦山口→(熊谷)→上野
運転されたシーズン 秋
列車編成など 電車以外は詳細不明
1968年10月号の紙面から。ワッペン列車を言いたくて掲載しました。武州中川駅、浦山口駅は、ともに御花畑と三峰口の間にあるローカル駅。当時芋掘り園?とかがあったのかは不明です。
行き)上野発8:23→武州中川着11:05 期間中の休日運転
帰り)浦山口発16:10→上野着18:00 期間中の休日運転
このワッペン列車は、いまでいうライナー号的な座席定員制の列車。着席保証のためのワッペンが配布され、それをつけて乗車するというルールがあったようですね。
交通公社の時刻表 1968年 10月号より
八高秩父路号
運転区間 高崎〜(寄居)〜上長瀞・三峰口(八高線経由)
運転されたシーズン 春?
列車編成など 気動車列車以外が詳細不明
1972年3月号の紙面より。高崎から八高線経由で秩父鉄道に乗り入れしていた列車もありました。
【上り】高崎発9:10 →上長瀞着10:33(一部日程で終点)→三峰口着11:24(高崎→寄居間は定期列車に併結)
【下り】三峰口発15:15 →上長瀞発15:52(一部日程で始発駅)→高崎着17:21
(寄居→高崎間は定期列車に併結)
交通公社の時刻表 1972年 3月号より
秩父夜祭り号 ※列車名がなかった時期あり
運転区間 上野〜秩父(熊谷経由)
運転されたシーズン 開始時期は不明ながら、2001年12月3日が最後の運転と思われます。
列車編成など 電車(115系、165系電車?)
秩父夜祭りの大祭日のみに上野から秩父まで運転されていた臨時列車ですが、いつごろから運転されていたのかは、現段階では定かではありません。かつては列車名すら無い時代もあったようですが、その後「秩父夜祭り号」と命名されています。
1995年12月3日については、下記の4本が運転されていました。すべて高崎線定期列車との併結はなく、全区間単独での運行でした。
1号 上野発13:27 → 秩父着15:34
3号 上野発14:27 → 秩父着16:55
2号 秩父発20:17 → 上野着22:17
4号 秩父発21:21 → 上野着23:25
JTB時刻表 1995年12月号より
この「秩父夜祭り号」について、Youtubeで1995年の当該列車を動画でアップロードしている方がおりました。ここでは新前橋運転所所属の165系モントレー色のようですね。
秩父曳き山夜祭り号
運転区間 前橋〜秩父(熊谷経由)
運転されたシーズン 1999年と2000年の12月3日 ※1998年は未確認
列車編成など 電車(165系電車?)
1999年11月号紙面より。前述の秩父夜祭り号の陰でひっそりと運転されていたのがこの列車。前橋発着の秩父鉄道乗り入れ列車です。これまでの乗り入れ列車の中で、唯一日付をまたぐダイヤで運行されていた列車であるようですね。
【行き】前橋発16:54 → 秩父着19:10
【帰り】秩父発23:13 → 前橋着1:05(12月4日)
JTB時刻表 1999年 11月号より
上記で取り上げた以外にも、185系特急電車でのお召し列車、103系の団体列車(ミステリー・トレイン)など、乗り入れ車種についてまだまだ深堀りの余地がありそうです!
今回は以上です。
参考資料:交通公社発行全国時刻表 1962年10月号、1966年 4月号、1968年 10月号、1969年 5月号、1972年 3月号、1987年 3月号、JTB時刻表 1995年 12月号、1999年 11月号、2000年 12月号、2001年 12月号
参考サイト:秩父鉄道秩父本線(Wikipedia)







