刻々と変わってるコロナウィルス感染症の拡大状況に対応する形で、各国の鉄道事業者は、各々の当局との連携の元、運行判断を行っています。

 

International Railway Journalの2020年11月10日記事「Italo-NTV cuts services and staff」の日本語抄訳です。

 

イタロNTV(Itaro-NTV)では、パンデミック前に毎日運行されていた112便から、ナポリ - ミラノ - トリノ間の6便とサレルノ - ローマ - ヴェネツィア間の2便のみを毎日運行している。現在の時刻表は12月12日までの運行を予定しています。

 

運営会社は約1300 人のスタッフの解雇を余儀なくされたが、これは、地域間の移動が制限されたことにより、旅客数が90%減少したことを受けてのこと。また、車内のソーシャルディスタンスを保つために車内定員は50%に制限されています。

 

イタロNTVのルカ・コルデロ・ディ・モンテゼモーロ社長は先月末、イタリアの新聞コリエラ・デッラ・セーラ紙に対し、政府は15年間で12億ユーロの貨物・高速鉄道サービスへの支援を約束していたにもかかわらず、その資金はまだ受け取っていないと語った。

また、同社長は

"この時点で、約束した資金が非常に短期間で届かなければ、イタロは中止を余儀なくされるだろう "

とも述べた。

 

しかし、インフラ・交通相のパオラ・デ・ミケーリ氏は、資金を提供する政令は署名されていると答えた。

"資源は確実に到着するだろう”

と彼はニュース番組Rainews24に語った。 

 

イタロNTVはパンデミックの第1波の間、サレルノ - ローマ - ヴェネツィア間を1日1往復しか運行していなかったが、その後5月16日と6月3日にいくつかのサービスを復活させた。

 

ナショナルオペレーターのトレニタリアもサービスの縮小を余儀なくされており、今週初めにはフレッチャロッサの高速サービスの67%のみを運航すると発表した。トレニタリア社のオラツィオ・イアコーノ最高経営責任者(CEO)によると、これはさらに50%程度、最終的には28%にまで縮小される可能性があるという。

 

その他参考文献 European Rail Timetable October 2020

カバー画像 djedjによるPixabayからの画像