W. A. モーツアルト:オペラ「フィガロの結婚」より 「恋の悩み知る君は」 | Spinnaker's Music Clipboard

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クラシック音楽をこれからお聴きになりたい方々に向けて書き綴った「クラシック音楽ご案内」ブログです。どうぞご厚誼の程よろしくお願い致します。



"今を時めく三人の女性オペラ歌手" 第3回


イタリア語の題名は「Voi Che Sapete」
オランダ国立オペラ・バレー劇場 製作「フィガロの結婚」より。

モーツァルトの代表作『フィガロの結婚』の第2幕-第3場で、ケルビーノが、密かに慕う
伯爵夫人にいいところを見せようと、自作の詩(カンツォーネ)を精一杯歌うシーン。
恋への憧れに満ちた初々しい歌です。

歌詞・日本語訳は http://fili.g2.xrea.com/figaro.htmlから、コピーさせて頂きました。

恋とはどんなものか 知っておられるあなた様方
ぼくが胸に恋を抱いているかどうか見てください
   
ぼくが感じていることを あなた様に申しましょう
こんなことはぼくには初めてで よく理解することができないのです
   
ぼくは何かが欲しくて仕方ないような思いを感じています
それは ある時は喜びでありある時は苦しみなのです
   
凍る思いをするかと思えば がて魂は燃え上がり
そして一瞬のうちに また凍ってしまいます
   
ぼくは何か幸せがどこかにあるのではないかと捜し求めていますが
誰がそれを持っているのかそれがなんなのかわかりません
   
おのずと ため息をつき 嘆き
知らず知らずのうちに 胸が高鳴り 震えます
   
昼も夜も 心は落ち着きませんが
それでも こんなふうに 思い悩むのが楽しいのです
   
恋とはどんなものか 知っておられるあなた様方
ぼくが胸に恋を抱いているかどうか 見てください



前記事「美しい夜 おお 恋の夜よ」前々記事「花の二重唱」で、メゾソプラノとして美しい
デュエットを聴かせてくれた マリアンヌ・クレバッサ ( Marianne Crebassa )さんの
出世作の一つで、とても有名な映像です。


クレバッサさんは、南仏ベジエ出身(現在 36歳)の 著名なメゾソプラノ歌手。

2008年にオペラ・ド・モンペリエで初舞台を踏み、2012年にはザルツブルク音楽祭で
デビューを飾り、一躍世界的に注目された彼女。

近年はモーツァルトの歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』や『フィガロの結婚』で独自の存在感を放っています。

前回および前々回にご案内いたしました、現在売り出し中の大型新人ソプラノ歌手
サビーヌ・ドゥヴィエル(Sabine Devieilhe)さんや、スター街道驀進中のエリート歌手 ファトマ・サイード(Fatma Said)さんから、デュエットの相方として選ばれている
のですから、然るべき実力の持ち主である事は、言うまでもありません。

形容しがたい、柔らかで穏やかな声がとても印象的です。


次回は、私スピンが愛してやまない、新人メゾ・ソプラノ歌手をご案内いたしましょう
(o^―^o)