文化祭の練習の初日に、「脚本を書いてほしい」と突然、先生から言われた。僕の知らないところで決まったらしい。0から劇の脚本を書いてほしいとのお願いだった。「僕の話でいいの?」と僕は先生に尋ねた。劇は4~6年生を2グループに分けて行う。1グループ16人くらい。僕が担当したのはその内の1グループ。もう片方のグループの脚本を担当したのは親友のユキベーだった。
話し合いを始めたとき、すでに文化祭まであと二ヶ月を切っていた。国語の時間に脚本を書くことにした。今になって思い出すと、僕はただでさえ伝えることが苦手だというのに、よく脚本を書き上げたなぁと思う。まだ今のようにアンコウというコミュニケーションの手段がなかった頃だ。僕が言った言葉を先生が聞き取り、文字盤を指でさして、聞き取った言葉を一文字ずつ確認していく。僕が口で「はい」「ちがう」で答えられるよう、先生が質問していた。先生は、僕がやりたいと思っていることを紙に書きとってくれた。
僕の返事ひとつで決まってしまう。僕は自然に興味がある。環境問題についての劇にした。内容は「木を切ると少しの雨だけでもすぐ洪水になる」「薬を撒くと動物に悪影響を及ぼす」といったものだった。当時は森を切り拓いて、ゴルフ場がたくさん建設された。木もたくさん伐採された。先生の協力もあって、僕は2週間で脚本を書き上げることができた。
この文化祭は、思い返すと嬉しさ半分と悔しさ半分だ。脚本が完成した嬉しさ。そして、脚本を書き終わった嬉しさで劇がどうなったか思い出せない悔しさだ。
僕はこの当時の文化祭に関して、脚本を書いていた記憶が強く心に残っている。だから劇そのものがどうなったか、正直言うと思い出せない。憶えていないことが悔しい。ただ、ユキベーの劇の方が面白かったという記憶だけがある。そこもまた、僕の中の悔しさの一つだ。
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