先日、「最近、夢で見たことがしばしば現実になる」という人から「こういった現象はどうして起こるのか」と質問されました。いわゆる”予知夢“ですが、予知夢を見るメカニズムは、その時々でさまざまです。単に”霊現象“では片づけられないほど、いろいろなパターンがありますが、基本的には自分の中のセンサーがさまざまなところからその未来を感じ取り、それを自分の脳が夢として映像処理しています。
たとえば大きな地震が目の前に迫ってきているとします。すると地殻の変動から発せられた電気信号や余震の多さ、或いはそれらを感じ取っている多くの人たちの集合的無意識は、大災害が迫っていることをたくさんの人たちへ発信しています。その集合的無意識を通して、そのリスクを感じ取った人は、脳の予測処理能力によって、災害のリアルな画像が夢の中に映し出されます。そして地震や津波の夢を見た人は、「これは大きな災害の起こる予兆ではないか」と考えて、“予知夢を見た”と感じるわけです。ですから正確な順序で言えば、予知夢を見たからその未来が訪れたのではなくて、その未来を感じ取った(受信した)ために、脳の中で予知夢が作られたということになります。
夢といえば「フロイト」の“夢理論”が有名です。フロイトは、夢は抑圧された欲望の象徴的表現であり、未来予測ではなく願望の反映だと考えています。その考えからすると災害の夢を見たことは、その願望ということになりますので、予知夢にフロイトの夢理論は当てはまりません。「ユング」は、夢を”未来を準備するための無意識からのメッセージ“と考えていますから、集合的無意識など人間の共通認識の領域から、災害に備えるために”地震の夢を見させた“ということはあり得ることです。
霊的に見た時に、たとえば命にかかわるような災害や事故の夢を見ることが、その災害から身を守るために守護霊や先祖霊など、霊的な存在からのメッセージ(警告)と捉えることはできます。実際、リアルな予知夢によって旅行の予定を変更したことで、飛行機事故やホテルでの災害から救われたという話をときどき耳にします。あとはハイヤーセルフ(=スピリチュアルな意味での“高次の自己”や“魂の本質”を指す概念)とつながったことで、単に危険を回避するだけでなく、人生の意味を見出すような有意義な出会いや出来事とつながる道筋をつけていくこともあります。
いずれにしても夢という形で予測処理された映像から、その本質的な意味を見出すためには、その善悪や良し悪しを判断する能力やセンス、直観力が必要になることは言うまでもありません。そうでなければ予知夢は“単に未来が当たったのか外れたのか”それだけの意味しか持たない、その場限りの遊興にしかなりません。ですから受信したメッセージを正しく理解して、行動に結び付けるだけの判断力・洞察力は、常に磨いておかなければなりません。
2022年9月1日から、紀伊國屋書店をはじめとする全国の書店、インターネット書店(アマゾン・楽天など)で、シュンさんの本が発売になりました。「地球はどうしてできたのか」「人類はどうして誕生したのか」「霊界の仕組みや構造はどうなっているのか」そして「幸せに生きるすべはどのようなものか」、シュンさんがさまざまな体験に基づいて明確に答えています。悪質な”霊感商法”が問題になっている今だからこそ、霊や霊界について正しい知識を身に付けて、悪徳業者を見分けるポイントを把握してください。
■書名
霊界が教えてくれる
この世で幸福になる方法
■著者:霊能者SHUN(シュン)
■四六判248頁
■定価1650円(本体1500円+税10%)
■ISBN978-4-341-08818-7
■発売 株式会社ごま書房新社
目次
序章:地球の誕生と人類の出現
第一章:霊界の存在とその仕組み
第二章:人の縁の不思議
第三章:心霊スポットが危険な理由
第四章:霊障は理不尽なもの
第五章:先祖と私たち
第六章:この世の上手な過ごし方