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Mar's Attack -まさやんのよもやま批評-

政治、経済、社会から文化、スポーツ、芸能にいたるまでリアルタイムで批評していきたいと思います。

 厚生労働省が介護サービス最大手のコムスンに対して一部の事業所が介護報酬を不正に請求したとして2011年12月までの間、事業所を新規に指定したり、更新することを認めないことにした。コムスンは厚労省に届出を行う際に責任者を偽ったり、事業所ごとのヘルパーの在籍数を水増しして報告したりするなどしていた。さらにコムスンは厚労省が違反のあった事業所への処分を行う前に廃止し、多くの事業所を子会社に移管することで処分を逃れ、実質的に経営を続けることに批判を受けたのである。


 そもそも介護保険制度は2000年より開始されたものである。要介護の状態にある人が介護サービスを利用した際に国と地方自治体が費用の一部を負担するという制度であり、その財源は国民より徴収された介護保険料より賄われる。この制度が開始されて以降、多くの企業がこの分野に参入したのであるが、その中で最大手であったのがコムスンであった。


 介護報酬の不正な受給を受けたコムスン、そしてその親会社のグッドウィル、そしてグループの総帥である折口氏はもちろん重大な法令違反者として非難を受けるべきである。国民の財産を一企業の利潤のために食いつぶした罪は大きい。しかしながら最も非難されるべきであるのは監督責任のある厚労省地方自治体である。介護サービスを民間が行うことによって競争原理が働き、サービス水準が向上する側面があることは言うまでもない。しかしながら、民間企業が事業を行う上では採算性の確保は必須事項であり、採算性の低い離島の一部や過疎地などでは参入している事業者が少ない現実もある。また利用者が介護施設で受けた各種サービスを客観的に証明する第三者がいないのも一つ問題である。監督官庁としてこの制度の導入ありきで問題点について深く検討を行わなかったことが今回の事態を引き起こした一因でもある。


 いずれにせよ今回の一件で影響を受けるのは介護サービスの利用者である。今受けているサービスが今後も受けられるように迅速に問題解決を図っていくべきであろう。また介護報酬の水増しといったケースが起こらないよう厚労省や地方自治体には各時牛所への監視を強化してほしいと切に願う。

 28日、毎日新聞の世論調査で安倍政権の内閣支持率過去最低を記録した。森政権時と比較すればまだまだ支持率は高いが、小泉政権や自身の就任時の支持率から比較すると大幅に低下している。ではなぜこのように支持率が低下するに至ったか安倍政権の構造を中心に述べようと思う。


 前首相の小泉氏と安倍氏は大きく異なっている。まず小泉氏を簡単に分析してみることにしよう。小泉氏は田中真紀子氏に「変人」と呼ばれるなど、従来の政治家とは一線を画した人間であった。人の意見を聴かない強引な面もあったが、「靖国参拝」や「郵政民営化」など政治姿勢は終始一貫していた。人事についても当選回数や派閥にとらわれない組閣を行っていた。一方の安倍氏は良くも悪くも温室育ちであり、人と対立することをあまり得意としない人間である。話し合いの中で政策実行していく古いタイプの政治家である。組閣の際にも総裁選で自身を支持した各派閥に対しては論功行賞を行い、バランスよく大臣に起用していた。政権内でも麻生氏や久間氏などのベテラン議員が政府見解とは異なる発言をするなど足を引っ張られている印象を受ける。


 安倍政権の目立った成果は今のところ、中国や韓国との関係修復くらいしかない。松岡農水大臣の事務所費問題、緑資源機構の官製談合、柳沢厚労大臣の産む機械発言、タウンミーティングのやらせ問題、社会保険庁の年金記録問題、郵政造反議員の復党問題など解決しなくてはならない問題が山積している。ミクロの政策を放置したまま「憲法改正」や「美しい国」などマクロ的政策を訴えていたのでは国民からの支持を得られず参院選を乗り切ることは出来ないであろう。野党各党がこの点を追求することが出来ればまた新たな政治の波が生まれることになるであろう。

 団塊の世代が大量退職する2007年。退職金と年金でこれから暮らしていこうと思う人も多いはずである。しかし年金が一部貰えないという困った状況が発生している。今回は年金記録問題について述べようと思う。


 日本では1942年から厚生年金が、1961年から国民年金が開始された。業務の効率化のために番号で管理されていたが、この2つの制度は管理も別であったため、転職就職などで加入する年金が変わると2つ以上の年金番号を保有する人も多数いたのである。その後、政府は1997年に1人につき1つの基礎年金番号制度を導入する際に、以前の年金番号を基礎年金番号に統合を行うことになった。


 この統合を行う際、社会保険庁は複数の年金制度に加入したことのある人に対しはがきを送付した。対象者はこのはがきに必要事項を記入し返送することで統合が行われる仕組みだった。しかしながらはがきの郵送と返送という仕組みのみで統合を行ったことから引越し等で住所不明になり、対象者本人にまではがきが届いていないケースが多数発生していた。社保庁も返信のなかったことに対しそれ以上の究明を行わず、統合できなかった過去の年金記録は不明のまま約5100万件の記録として残っていたのである。結果的に不明の年金記録を元にした年金支給が行われなかったため、一部の受給者は本来よりも少ない受給額しか得られていない状況が発生している。


 この基礎年金番号への移行時に年金記録の不明が多数発生しているのことを明らかにしなかったため、今日に至るまで気づかなかった人も多い。政府は心当たりのある対象者は届け出ることで、過去の年金記録を調査を行うとしている。


 しかしながら、これはあまりに不親切ではないだろうか?年金は20歳以上の国民に課されている義務である。国民から年金保険料を徴収することで、現在・未来の年金受給を保障している制度である。負担する側の感覚としては税金とほぼ同じである。税金の滞納は管理できて、年金の納付管理が出来ないというのはあまりにも都合のいい理屈である。基礎年金番号制度を導入したのは、行政側の年金管理の効率化という一方的な都合でしかない。その際の不手際に対して行政側が責任を負うのは当然の責務であろう。政府には不明の記録を徹底的に全件調査する必要があるだろう。


 以前から指摘されている官製談合無駄使いに加え今回の問題が発生したことで、社保庁への信頼は完全に失墜した。今はこの問題への対応を最優先に行い、問題が終結した時点で解体していくべきである。