惜別卒業してゆくS太郎との別れは国電になつた。ハグしたいところだつたが、勇気がなく握手にとどめた。意外と小さな手であつた。この指が、今夜、新宿のアパホテルで、恋人の女陰にぬるぬると入るのか、この美しい唇が黒い乳首を咥へるのかと想像すると、悔しく、惜別の、心の、血の涙を私は流した。