30分おきに、親睦のため「席替え」をするからだ。1人置いて隣に太ももがむっちりした男子が座る。名前は知らない。美輪明宏先生の、猫にかつお節はダメです、という台詞を思い出す。
猫(ゲイ)にかつお節(青少年)を近づけてはいけない、と。
そんなことを言われても、好きで部長をしているわけではない。頼まれてやっているのだ。しかも、持ち出しが多く大赤字である。見るぐらいいいではないか、とも思ってしまう。
ご馳走を目の前にして食えない刑罰というのがあるとすれば、まさに、それだ。
食ってしまったひとを聞いたことがないが、食おうとして大騒ぎされ、苦境に陥った教授はいる(國學院、慶應大學教授、釈迢空・折口信夫)。
旅行先で折口に食われかかった男子が、老年になってから、暴露本を書いたのはなんともいえない気分になる。
手を出された途端、大先生への尊敬の念も一瞬で消えたらしい。その場で、夜、宿から帰ろうとさえしたという。
そんなものなのか、と思う。折口先生の理屈としては、私のような大学者の愛人ということで君の利益にもなるではないか、ということだった。