表参道、カフェ・アニヴェルセールに新人ギャルソンがいる。
てきぱきとした動き、プリプリした(と思われる)美尻、颯爽とした足取り、そして、ややぎこちない腰の安定感が、いっそう彼を魅力的にしている。
ネームプレートはなかなか読み取れない。若いというのは素晴らしいことだ。しかし、あんな爽やかな時代が、若かった私にあったわけではない。
彼はたぶん、中年になっても爽やかなままなのではないだろうか。細い目で微笑まれると、まるで、一瞬、私が弟になったかのような錯覚を感じる。私に兄はいないが、まぼろしの兄のようだ。過去生のおぼろげな記憶なのか。