BRM1006西東京200km道志みち 【完走】後編 今年のAJ西東京「皆勤賞」に
「ブルベ戦記」 第216話
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(前編 からつづき)
新雛鶴トンネルを抜けて、いつものリニア中央新幹線実験線の延伸工事現場を横目に、PC1に向けて下ります。
前にクルマ数台連なってます。
下りでクルマがいる時、カーブのRによりますが、カーブが多ければバンクできる自転車のほうがスピードが速いことが多いので、前にクルマがいる場合、ブレーキ操作を余儀なくされます。
代わりに、だいぶ峠を下ってカーブが緩やかになってくると、クルマのほうがおおむね60km/h以上にスピードを上げるので、アマチュアの自転車海苔はついてゆけなくなります。
ここもそんな感じで下っていって、PC1に。
ちょうど先頭近くを走っている数人が相次いで出て行くところへ入れ違いで到着。
こちらは15分ぐらい休憩します。
が、このあたりからどうも、身体がすっきりしない、重いのが気になり始めます。
で、前後で4、5人ほど連なってPC1を出発。
道坂峠に向かいます。
ですが、序盤の緩い登りですら、どうも身体に力が入りません。
あれ?あれ?という感じですが、ペダルを回してもなんだかペースが上がらない自分は徐々に離されます。
こんなにいい天気。
脚もまだ使い切ってはいないはずなのに、身体全体の力が出ず、しゃかしゃか漕げない自分。
あ~あ、やっぱりきたか。電池切れ(=ハンガーノックともいう)です。
昨夜までの栄養摂取不足のツケが、ここへきて、、、、、。
10:36
身体が重いものの、脚の筋肉は逝ってるわけではないので、なんとかペダルを回している感じ。
通常の7割ぐらいのペースです。
峠序盤の5~7%坂をゆるゆる登ってゆきます。
だんだん急坂に。
サイコンみると、10%坂が続く。つづら折りで、ときおり12%の箇所も。さすが道坂峠。
ただ、先日の明神峠でこそ、「10%以上は押し」作戦を敢行しましたが、
今日はそこまでの激坂は少ないので、ダンシングも交えながら、通しで漕ぎ続けます。
それでも峠の区間自体は、明神より道坂のほうが長い(約6km\約15km)。
11:08
ようやく峠頂上のトンネルが見えてきました。
結局、今回もスイッチは入らないまま、粘走wで登ってきました。
ん?
ネズミ捕りか?
トンネル手前で、何かレンズのようなものがこっちに向けられていますw
↓
ああ、分かりました。
今日はここでやってるんですね。
AJ西東京恒例の「峠の頂上まで登ってこれたら、はい!ポーズ!」のコーナーです。
この楽しい写真撮影があるから、西東京のブルベに出ているようなものです(ホントです)。
この手厚いスタッフ体制、コースの各所で参加者をあたたたく見守る(あるいは、あたたかく追いかけ回すw)ブルベ。これがあるので、ついついこちらも皆勤賞を狙ってしまうんですね。
で、カメラの前で(ハンガーノック状態ながらも)こうやって、ガッツポーズとりながら通過して、
どのくらいの位置を走ってるのかな、と通りすぎながら、写真担当スタッフの方に聞くと、
自分は11人目の通過、とのこと。
「ああ、そうですか」(だいぶペース落ちたから、そんなもんだろうなあ)と、
そのままトンネルに突入しようと思ったら、
もう1人、スタッフが腰掛けていらっしゃる。
あっ、通過チェックですね。
ぼんやりしていて、ほんとに「通過」するところだった・汗
で、名前の確認。
このあとトンネルを通過して、
いったん道志みちとの合流交差点までは下り。
かなりスピードが出るが、
こういう峠にありがちなのが、峠を攻めるオートバイなどのローリング族のスピード抑制のための
路面上の凹凸。これ、ほんとに迷惑なんですが。
ここを通過すると、ダダダダダダダ!!!!と、
ハンドルに手を置いていられないほどの激しい振動が伝わってきます。
それでも構わず突破すべく下り続けていると、
カランコローン
と、何かが後方に落下してゆく音が。
あ~~、テールランプが(泣)
振り返ると、シートステーにつけていたはずのテールランプが、
ホルダーごと消え失せています。
通った坂の上のほうを見ると、小さな点のようなものが路上に落ちています。
クルマが通過しないうちに回収しないと踏みつぶされてしまうので、大変です。
脚をついて、慌てて坂を上がります。
弾みとはいえ、
なんでホルダーごと外れたんでしょう。
(あとで調べてみると、ネジで巻いて締め上げるベルトの接触面がもうバカになっていました)
仕方ないので、ヒップバッグのポケットにそのまま突っ込んで、
再び下り始めます。
そして道志みち(R413号)に出ました。
のどかな道志みちの風景。
気が緩みます(あとはいつもの山伏峠1本上がれば、今日はもう終わったも同然だあ)。
↑
前日までの準備不足というか、よくコースを確認していないが故の、この大いなる勘違い。
9月以降は仕事もせわしく、
この日までの週も、なかなか自転車に傾ける時間がとれてこなかったので、仕方ありません。
しかし、この勘違いが、コース終盤で予想しなかった坂(土山峠など)に対面しての精神的ショックwにつながるのです。
7%坂をやりすごして、道志の登りは終わり。
山中湖畔へ降りてきますが、一汗かいている身には、寒い。
PC2(103.0km、セブンイレブン山中湖旭ヶ丘店)12:30着
(あとは道志を下って、終わりだ)
あいかわらず「勘違い」しています。
しかし、そう考えることで一瞬、気が楽になったのは確かです。
同時に、(今年のブルベはこれでラストかなあ)、なんて感慨も。
実は、次の青葉200kmヤビツもエントリーしていますが、
日程で、次女の学園祭と重なったことが先日になって判明。
本当は、今日も体育祭があるのに、このブルベに出てしまっています。
ということは、次こそは学園祭が優先されるでしょう(そうしないと鬼の角が 汗)。
だからたぶん、ヤビツはDNSです。
まあ、今回の道志は今年ラストにふさわしい内容でしょう。
そういえば曇っていますね。
となると当然、あのお山はお隠れになってるでしょう。
と思いつつ、走りながら、スマホを右斜め後方に向けて、パシャリ。
↓
ですね。裾野しか見えません。
で、ここから先、
まず山伏峠を登り返し(途中、何人かの参加者とすれ違い)、トンネル過ぎて道志みちの下り(ここでも何人かとすれ違い)を延々と飛ばしてゆきます。
青山のT差路交差点の少し前で、PC3に向かうために県道64号へ右折するところ(151.8km)まできて、
(ああ、終わった、終わった)
という、
いつもの道志みちの帰り道の気分満々。
で、道志みちから県道64号に入ったとたん、
見知らぬ小さな峠にさしかかりました。
サイコンによると、いきなり8%の坂。
(げっ、まだ坂がある)
それでもこの時は、
(ちょっとした起伏だろ)、ぐらいな感じで、
重いままの身体に鞭を入れて漕ぎ上がり、切り通しみたいなところを越えて、
宮ケ瀬湖に向かいます。
ふと気づくと、
追い越すクルマからカメラのレンズが出ているのが見えます。
ここにも撮影スタッフ出没ですw
宮ケ瀬湖へ。
ところで、この先(県道64号、県道514号)は先日のBRM922青葉200km
明神の序盤とコースがダブります。
で、だんだんコース特性を思い出してきました。
(あ~、確かこのあいだの明神200kmの時、ここから先、伊勢原に向かって下りだったよなあ)
思い出してくるにつれ、
だんだん憂鬱な気持ちになってきました。
(ってことは下ってPC3。で、同じ坂を登り返すのか)
宮ケ瀬湖を過ぎ、道の先が急に下っているのが見えてきて、
PC3で折り返してちょうどそこを登ってきた参加者とすれ違う。
登坂でかなり疲労している様子、、、、、。
暗~い気持ちで、自分もPCに向かって坂を下ります。
PC3(167.8km、セブンイレブン神奈川清川店)15:26着
(撮影=AJ西東京)
どうも落ち着かないPCです。
それはそうです。ここにくるために下って、そして、登り返すんですから。
あまりに気分がのらず、写真撮るのも忘れてました。
(あ、ここにもスタッフの方が2人いたので、もしかしたら写真があるかもしれませんが)
休んでる間も、
(こんな坂ばっかりの200kmってあるのか)
(ふつう、道志みち下りきったら、それでブルベは終わりってもんでしょ)
(なんでPCに寄るために、下って、また登り返すの?)
こんな愚痴に近いフレーズが次々と心の中を流れてゆきますw
まあ、調子がよくない時は万事、こんな感じです。
ぶつぶつ言ってるのが聞こえたのか、
PCにいた撮影スタッフの方がこんな分かりやすい解説をw
「だって、こうしないと200kmに足りないんだもんねえ」。
すでにベテラン勢を含む何人か早々にDNFしているらしい話も。
「来年はコース変えるかも」
「でも、この登り返しは、意外とあっという間だから」
そんな温かい?言葉を背にw、出発します。
あとで帰宅してサイコンデータで確認してみたら、このPC3からの登り返しのスケールは、
しっかり道志みち・山伏峠の登り区間に近いものがありました。
↓
上から次々と参加者がPC3に向かって下ってきます。
(あ~あ。みんなも、またここを登るんだ)
とひとり勝手に同情の目を向けたりw
そういう自分は、かな~りテンションが落ちたまま、ゆるゆる登り切り、
今度は宮ケ瀬湖を左にしながら、トンネルを次々とくぐって、
R412号・半原の交差点へ下ります。
脱力しているので、今回は下りはほとんど漕ぎません。
このあたりは明神200kmの逆コースなので、さらにいろいろ思い出してきます。
(ってことは、もうひとつ登りがあるんじゃないか 汗)
そう。登坂車線を伴った登り区間がもうひとつ残ってました。
R412号・韮尾根の登りです。
谷を下ると、この堂々たる登坂車線も現れました。
疲労困憊まではいかないのですが、どうも身体全体に力が入らない、ハンガーノックなままです。
(といった具合なので、これらの坂の写真もおさえてません。あしからず)
それでも韮尾根の坂も登り切り、
R412号・串川橋のT字交差点を右折して県道510号に入った時点で、ようやくゴールが近づいた気が。
安堵。
あとは、夕暮れ時の混雑をかきわけるように相模原の市街地を走り、
17時半過ぎ、町田市・ケルビム前に無事ゴールしました。
(撮影=AJ西東京)
さてゴール後の余談。
受付で「これで皆勤賞」という話などでスタッフの皆さんと一談笑し、お茶やコーラをいただきます。
AJ西東京では来年600kmの試走をやってみて、再来年に600kmのコースを正式設定するそう。
そうなれば、西東京で皆勤賞をとれば、イコールSR、ということになるかも、
とか捕らぬ狸のなんとかw
とか、
「来年はうち(世田谷)の近くで東京の新しいAJ支部が出来るようだから、そしたらそっちの支部に所属するかも」なんて、聞いた話を持ち出したら、
828さん、「来年からは(所属は)AJ西東京って書いてくださいよ~」「一緒にフランスに行きましょう」との有り難いお言葉。
(もしかしてこれが今年の皆勤賞のご褒美ですか?ご褒美というよりも、新たな課題設定のようにも感じられますがw)
「考えます」と返事して、
(「オダックスJAPAN」じゃ駄目かなw)とか妥協案をおもいつきながらも、挨拶して帰路につきます。
「気をつけて~。家に帰るまでがブルベですから。ゴールはここではありませんよ!」(828さん)
え~、ここはまだゴールじゃないの?! 汗
おしまい。
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