私はものが捨てられないタイプだ。
捨てていないものの中にも
もちろん優劣があるんだが、
その優劣が恐ろしいほどに
かみ合わない人がいる。
それは母。
母はよりにもよって、私にとって
「最重要」の部類に属するものを
捨てることにかけては天才的なのだ。
何度、久々の帰国を楽しむ
私の気持ちをどん底に突き落とせば
気が済むのだろうか。
私が日本にあまりいなくなって久しく、
物置と化した私の部屋が気になるらしく、
一年に一度帰ると、捨てた感があまり
残らない程度に片づけが入っている。
ガシガシ捨てているなら地雷を踏むのも
まだ分かる。
しかし、
ん?うっすらちょっと何か物が少ない
ような気がしないでもないが、
ちょっと物を動かした?程度の片づけだ。
にも関わらず、なぜに必ずといっていいほど
決まって私の「最重要物」を捨てるのか。
悪気ゼロ、糖分ゼロ。
謝罪の言葉もあればまだ気も少しは
鎮ろうってなもんだが、謝罪の言葉ゼロ!
ぎいいいいい!
今回捨てられたのは大物中の大物。
初恋の人にもらったぬいぐるみ・・・
・・・に縫い付けた初恋の人にもらった
第二ボタン込み・・・
どうしてくれよう、この思い。
確かに、世の中広しと言えども、
まだ花も恥じらう乙女であった私が
密かに縫い付けた第二ボタンの存在に
気づいた者はあるまい。
誰にも伝えることなく、
私一人の胸に秘めた国家機密なのだから。
だから!だからこそ!大切だったのに!
帰国しては、密かに第二ボタンの感触を確かめ、
甘酸っぱい想い出に胸を熱くしていたこの
乙女心をどうしてくれるのだ!
目に入る生き残りのぬいぐるみの
いかにもイノセントな様が
これほどまでに憎かったことはない。
うぉおおお
な・・・・な・・・・なんでよりにもよって!!
ブルブル・・・
人生で最も大切なぬいぐるみ(第二ボタン込み)を
奪われた私の動揺、怒りと震えは未だおさまりません・・・・
この子だったわ・・・
バッシュフル(てれすけ)くんよ・・・。
君がもっと主張の激しい子だったら、
捨てられることもなかったかもしれぬな・・・。
君のこと(第二ボタン含む)は、
ずっとずっと忘れないから!(号泣)
RIPてれすけ
