タイの人と結婚するわけでも、
私がタイ人でもないけれど、
一目ぼれしたタイドレス。
色も金色というよりは、薄いシャンパンゴールドで、
デザインもレイヤーが重なり合っていて、
そのあたりがタイの花嫁衣装すぎず、
絶妙なバランス。
ラインも、うっとりのドレスだ。
日本人たるもの、白無垢!
これが理想だったけれど、
私はゆかたしか自分で着られないし、
まぁトータル4年住ませてもらったタイが
大すきだから、お色直しでタイドレスというのも
いいのではないか、と、まぁ自分なりに
辻褄を合せて購入。
とまあ、ここまでは順調。
オーダーメイドのこの店。
半額払って、確認したのは次の2点。
①必ず同じものを作ること。
②2月に採寸して、3月20日には必ず仕上げること。
7月の段階で上記のことを確認し、
時ながるること8カ月。
採寸を終え、次の週に仮縫いチェックとなった。
仮縫いの白い布を身につけ、最後の微調整も終了。
ああ!なんて順調!楽しみだわん!
すると、おばさんが手招きしている。
あのね、この布、もう在庫がないから、
こっちの似てるからこれでいいでしょ。
いいわけあるかーい!
おばさん、テイラーとしてどうなの、それは。
誇りは?!プライドは?!(←同じ)
あっしとの約束は?!
ここで粘りに粘ること1時間あまり。
ようやくおばさんこう言った。
わかった。そこまで言うなら(←こっちのせいかい!)
とりあえず、おろしに一回出向いてみるから。
そこで同じような布探すから。
おい!「同じような」じゃなくて、「同じの」さがして。
はいはい。分かったから。
で、また電話するから。
なんつーことだ。
こっちが駄々こねてるみたいじゃないか!
がるるるるぅぅ!!
相当憤慨し、帰宅。
相方に報告。
これじゃあ何のための予約金かわからん!
日本じゃあり得ません!予約した時点で、布を確保し、
採寸の日に備えるべきであろうが!
これがビジネスのあるべき姿か、おい!
うーん、カナダならある意味スタンダードかも。
!!!そ・・・そんな・・・私は嫌だから。
そんなスタンダード、一切合切認めんから。
相方の国のサービスの常識にまで
不安を覚え始めた私に数日後、おばちゃんから電話が。
布あったから。
ほんとに同じ布でしょうね?
同じだから。明日来て。
明日とか、平日は無理だから。
土曜日に行きます。
土曜日は混むから、明日来て。
こっこっこっこ、こむだと?!
あんた!あたしは客だから!!!
ええ加減にせい!
土曜日行くから。ガチャン!
あああああ!!ここに来て、久々に
タイっぽさを満喫かい!
憤りと疑いを抱え迎えた土曜日。
はるばる店まで向かった。
カランコローン
あ、来たね。ちょっと待って。
布はどこやねん!(なぜか戦闘態勢)
これ。きれいでしょ。
お・・・おい!
これのどこが同じやねん!!!(完全に戦闘態勢)
これきれいでしょ。
いやいや、よーく聞いて。
きれいとか、どうでもいいから。
同じじゃないよね。これ。
マ・イ・ム・アンカン・チャイマイカ!!!
電話で「同じのあった」そう言ったよね?
あら、これのどこが嫌なの?きれいでしょ。
あの・・・もう結構です。
予約金返して下さい。
もうすぐ仕事の時間だから帰らせていただきます。
そこで突然焦る相手側。
わかった。
でも、もう仮縫いまでしたから、
予約金は半額しか返さないよ。
はあああ!?(まじぎれ。だがそこは冷静に)
よーく聞いてください。
布がないこと、あなた、いつ私に言いましたっけ?
・・・
答えんかい!(←もうはっきりいって極道の女状態)
「仮縫いができた後」でしょ。
もし仮縫いの前に知っていたら、キャンセルしました。
よって、それは私のミスではなく、あなた方のミスです。
以上。はい、早くお金返して。
そこで「はーい」とはいかないのがタイランド。
それから待つこと40分。
電話をかけまくるおばさんに待たされまくったのであります。
聞くも涙語るも涙(いや、むしろ怒り)。
そして、在庫のリストに載っていない程度の
切れっぱし(かろうじて1着分らしいが、それも不安)の
同じ布を探し当ててきた執念のおばさん。
布は確かに同じだったので、矛を収めるしかあるまい。
ウエディングドレスの店の中にいる者にあるまじき
ものすごいしかめっ面で、最後にもう一度「同じものを作る」こと
を確認し、店を後にした。
そしてお気づきか?
彼らはこれだけのやり取りの中で一度も謝罪せず。
AMAZING THAILAND!
ドレスは果たして美しく仕上がってくるのだろうか。
それは神のみぞ知る、である。
チーン