歯科医院 スタッフ活用法4 | 経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

経営コンサルタントが語るビジネス情報。医療機関の医療コンサルティングにまつわる「ここだけの話」や、最新ビジネス事例について解説。

眼科医院、歯科医院、整形外科の診療所経営コンサルタント 高野聖義(昌則)です。



歯科衛生士の採用方法は上記のような方法にもいいくつかありますが、昨今増えているのが非常勤採用での医院運営です。


常勤採用が難しいエリアでは非常勤勤務の方を活用しながら運営している医院も多く存在しています。


人口の多いエリアでは人の採用も容易です。
しかし、地方では状況が一変します。


常勤で優秀な人材の採用となると難しい状況になってしまいます。


若い人を採用すること自体が難しいのです。
若くて給与の低い人の採用は難しくなります。


また、都心部と違い結婚後の再就職が難しい状況にあるのが地方エリアです。


積極的に常勤で遅い時間まで働くこと女性は少ない状況もありますので、歯科医院のように遅くまで働かなくてはならない職場を敬遠してしまいます。


ある地方の医院ではパート社員の採用を活用して、人材不足を乗り越えました。
一挙に複数のパート職員を採用し、短期間での教育を施し、即戦力化しています。


この医院では一時期常勤の方の退職が相次ぎました。


そのため、常勤の歯科衛生士、受付の方を採用するための募集をかけたのですが、うまくいかなかったのです。


そのため、ハローワークに求人を出したのです。


パート募集と出したところ、結婚されている方を中心に20名ほどの応募がありました。


そのメンバーの中から、選考し3名のパート社員を採用しました。
選考方法は、面接と3日間の現場勤務を経ての選考です。



今回の応募者は、幅広い人材が押し寄せ、面接だけでは選考が難しい状況になったのです。
優秀ではあるが、一週間で2日しか働けないという方は、条件面で合いませんので、落としても問題なのですが、優秀そうな方が8名ほど残ったのです。


その中のメンバーが3日間実際に歯科医院勤務していただき、その動きを評価して即戦力化どうかを判断したのです。


実際に一緒に勤務させ、歯科器具のセットや洗浄、患者さんの誘導などを見ての判断です。


働いているスタッフも指示したことを指示通りできるのか、患者さんへの挨拶はキチンと行っているのか、通常業務の中の動きを見ながら働き続けられる人材なのかを評価したのです。


最終的に3名を採用したのですが、それぞれが特徴を持った人材を採用することができたのです。


老人の方に短時間で話を伝えることがうまい方、作業をスピーディーにこなすことができる方、レジをきっちり打てる方など、バラエティーに富んだ人材を採用することができたのです。


 また、一緒に働く期間を設け、選考に既存スタッフも入ることで、その後の指導がスムーズに行うことができたという副次効果も上がったのです。


その後の成長は早く、即戦力化を実現しています。
当然、新しいメンバーを迎えるための指導用マニュアル、指導の理解状況を理解するスキル確認シートの作成、日々の成長を確認し組織への承認認識を高めるための『できたこと・ありがとうシート』の作成など、入職後のサポート体制を高めたことも成功の要因です。

 歯科衛生士が行わなくてはならない業務と、誰でもできる業務をキチンと切り分けし、歯科助手の方が多いに活躍できるようなフィールドを作り上げることは今後の医院活動には必須であると言えます。