医療コンサルタントの高野聖義です
今回は計画というものの、重要性について考えたいと思います。
先日、ある医院にお邪魔した際に、
「また、優秀なスタッフが結婚するんだ。もう一人は出産だし・・・。すごく嬉しいことなんだけど、その後のことを考えると喜べない自分が嫌いだ!」
かわいいスタッフが結婚しますので、当然喜びたいというのは事実なのですが、現場を考えると複雑です。スタッフがいなくなるということは、医院の力はやはり弱くなります。
このことを考えると、ある程度人員に対して余裕を持ち、退職者が出てきても十分に対応出来るような状態を作り出する必要があるのかもしれません。しかし、規模が小さいままでは、それほど余裕を持った人員計画を立てるわけにもいかず、とても厄介な問題となります。
このような場合、医院の体質として辞めたいと言ってすぐにやめられるような考え方が浸透していると難しいのです。雇用されている側を保護することは重要ですが、実際の運営が困難になるようでは医院の永続性は図れず、最終的には患者さんの待ち時間を増やす、予約枠を減らすといった結果を招いてしまうのです。
さて、ここで計画です。さすがに辞めたいと言って翌日に辞めるというようなスタッフはごく少数です。(実際はどんな組織でもそのような人はいます。3日でこなくなるというようなスタッフも増えています。)
辞めると言ってから、実際に勤務が終わるまでの間に採用をし、人を補充しなくてはならないのですから、これも計画的に進めなくては実効性は高くなりません。
このために、現在、採用母集団の育成ということに取り組んでいます。いかにして人員を早期確保し、補充させるかというのは、スタッフが辞めたいという話をする前に計画し、実施していく必要があるのです。