リサイクルショップの利益率って知っていますか?
もともと大変高い利益率で運営されていたのがリサイクルショップです。
売価の8割、凄いところは9割が売価から原価を引いた粗利高だったのです。
丸儲けですよね。
一般の小売店では、3~4割が限界です。ディスカウントショップでは2割を割って、17%なんてところもあります。
小売店を経営するオーナーからは想像もできない商売です。
しかし、リサイクルショップの店舗数が急激に増加するようになり、その粗利率が下降気味になっているのです。
それはなぜ何のでしょうか?
競争が激しくなってきたからです。
今までは地域に一店舗しかなかったリサイクルショップも、周辺に2店舗、3店舗なんて当たり前になってきました。
競争が激しくなるということは、供給量が確保できなくなってくるということです。
供給量が確保できなくなり、需要量である販売量が増える(店舗が増える)ということは、もうわかりますね。
仕入原価があがるのです。
リサイクルショップは一般のお客様からの買取件数を増やして成功してきました。
一般買取を増やすことで、店舗の在庫量を増やしてきたのです。
しかし、競合が増えることにより、その一般買取があまり増やせなくなってきたのです。
ここで一番の影響を受けるのは、経営的に脆弱な個人商店的なリサイクルショップです。
自力で広告を打ち、自力で商品をかき集めていたため、余力はあまりありません。
強力なチェーン店が出店してくると、お客様を奪われてしまいます。
強力なチェーン店の強さはなんでしょうか?
仕入量が増えますので、仕入原価を下げることができます。
リサイクルショップの仕入先はあくまでも中古品ですので、情報量が物を言います。
チェーン店はその情報量で圧倒できるのです。
さらに必要な商品だけを確保することができます。
だれでもきれいなチェーン店、名前の知られているチェーン店に行きたいと考えます。
そのため、最初に買取に出向くのはチェーン店です。
小さな店舗にやってくるお客様はチェーン店で買取を断られた商品ということになってしまいます。
結果、小さなお店では売れない商品だらけとなり、売上高を下げることになります。
そしてもう一つの問題は、買取価格を上げなくてはならなくなること。
つまり、自店の粗利率を下げることになるのです。
このようにして、冒頭でお話した利益率のダウンが始まるのです。
本当に必要な商品を、安定した価格で買うためには、本当に売れる商品を見極める必要があります。
本当に売れる商品以外が店舗内にあっては売上高を上げることはできないのです。
特に小さなお店では、その売り場面積には限界があります。
100坪~150坪といった店舗が多くなります。
効率的な売上高を確保するためには、不必要なものは仕入れないようにするしかありません。
この不必要なものは何かということを確認するのが、在庫管理なのです。
在庫管理している店舗は少ないのが現状です。
今後、在庫管理を徹底した企業が大きく伸びていく、これが時流なのです。