何度か私のブログにも取り上げ、新聞や雑誌の取材にも取り上げられた「サバイバルフン君」福岡の建設会社を追い出され、福岡空港から強制帰国させられそうになったところ、逃げて日越ともいき支援会へ逃げ込み、無事群馬県の養鶏場に転職できた元実習生。あれから1年たち、特定技能への切り替えを条件とした特定活動を半年延長の許可が下りたあたりから、どうも彼の様子がおかしくなりました。
ベトナムや日本でできた借金はすでに完済していますが、どうやらベトナムの奥さんとは離婚したようで(そもそも夫婦仲が悪いので、日本へ実習に来た可能性あり)、仕事でトラブルがあると会社に対して「やめます」挙げ句の果てに失踪をほのめかしたり、一生懸命面倒を見てくれた会社や支援団体の思いを踏みにじるような発言をしております。
この養鶏場、実は支援団体から追加で3名の失踪実習生を預かっております。そこで週28時間の制限を受けながら、仕事をしておりますが(短期滞在のため)、まあここでは書けない言動をして私たちを苛立たせております。
そして、とうとう大きな問題を発生させてしまったフン君。会社の従業員から注意を受けるとその注意の仕方が気に入らないと怒り、会社が困るのを承知で他の3人とともに次の日は仕事しないと言いだし、そしてフン君からベトナム人全員が「辞める」と言い始めたと、自分もやめると言い出しました。
もうここまで来ると、会社さえ問題なければ、全員辞めてもらった方がいいです。だいたい今、どこでも人が足りないから、たとえ失踪しても次の仕事が見つかると思っているから、会社に対して揺さぶりをして、自分の都合の良い条件を引き出そうとする魂胆が見え見えです。
とにかく1時間は黙って彼らの言い分を聞いていたのですが、さすがに「失踪する」という言葉をフン君から出た時点で私はブチ切れました。怒ったって仕様がないのですが、あまりにも回りで支援した人たちをバカにしている態度でしたのでね。
彼を保護して助けた支援団体、そして彼らを不憫に思って採用を決断した会社の経営者たち、借金が多いのでなんとか返せるようにと給料も20万を越える形にして、家賃はほぼ水道光熱費程度の金額にしてあげて、日本語の勉強ももっとできるように会社としても日本語の先生も手配しようとして、彼が長く日本で働けるようにみんなで一生懸命支援していたつもりでした。
恩着せがましく言うつもりもありません。酷い監理団体や会社の尻拭い、日本人として招へいしてしまった責任を感じて、彼らを受け入れたつもりでしたが、結局彼らからすれば
「やってもらって当たり前」
なんですね。言葉では感謝していると言いますけれども、彼らの行動はそうではない。義理と人情といっても外国人には通用しないのは百も承知ですが、彼らを善意で受け入れた日本の人たちに「やっばり外国人だから・・・」というがっかりと冷めた目線を作らせてしまった責任は彼らにあると思います。
この仕事を長年していますと、実習生から裏切られる経験はたくさんします。こちらがどんなに思いをこめて支援しようとも、それが実習生に届かないということはよくありますし、それでいちいち傷ついてもやってられません。残念ながらベトナム人も日本人もそれぞれ自分のことしか考えられない人たちは多くいます。それは仕方のないことだと思います。
だから、一方的に「かわいそうな実習生」というカテゴリーを作って、演出をかけるマスコミや人権派を私はおかしいと言うのです。本当に彼らのことを知っているの?見ているの?理解しているの?わかっているの?私はそう思わない。あなた方はただ単に自分の立場から彼らを見てそう思っているだけ。そこに流れている様々な人間関係や状況を把握もしていないし、する気もない。
たぶん支援団体のことをマスコミ等の報道で知って、実際に採用した数多くの善意ある会社さんたちは、このフン君と同じような状況になっているところが多いと思います。今は人がいないから、どこの会社もじっと我慢していると思いますが、これが技能実習生たちの受入が再開できれば、瞬く間に彼らは解雇され、ベトナムへ帰国するかもしくは失踪するかになると思います。ただ失踪したといえども、今度はまともな労働者を使わないブラックな企業での仕事になるでしょうから、今よりも大変になるのは間違いありません。残念なことに彼らにはそれがわかっておりません。今だけなんですよね・・・。
私は失踪や解雇された実習生に対して、もし支援を行うのであれば、一度きちんとどうして失踪になってしまったのか、どうして解雇になってしまったのか、本人の話だけではなく、関係者からの話もきちんと聞いて、何が原因でマッチングミスが起きてしまったのか、その原因をしっかりつかんでほしいと思います。ただ短絡的に技能実習制度が悪いとか、そんな曖昧なことだけであたかもそれがすべてのような判断はしてほしくないと思います。
私が今まで支援してきた失踪や解雇実習生(人数はだいたい20人前後)を見る限り、100%面接で落とす子たちです。性格や態度に問題のある子がほとんどです。どうしてこんな子が実習生として入国してきたのか、ベトナムでは2018〜2019年にかけてあまりにも大量に日本から募集がかかってしまい、どんな子でもかまわず面接させて日本に行かせてしまったという経緯を知っております。その影響であると言えましょう。
そういう背景をわかった上で、この失踪や解雇実習生と対峙していかなければならないのです。借金が多いのは、別の見方をすれば、それだけ多額の手数料を支払わなければ、面接に合格できない子だった可能性も十分にあるのです。それを一様に「かわいそうな実習生」に仕立て上げ、善意ある日本人の心を傷つけた方々は一体だれ?余計に差別意識を生み、外国人との共存を阻んだのは、マスコミや人権派と呼ばれているあなた方なのですよ。
しかし、借金がなくなり、ビザも更新となると、こんなにも人は豹変するのですかね。本当に返す返すも残念でたまりません。


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