【技能実習】ベトナム人元技能実習生たちの犯罪の原因とは? | 続・奥様はベトナム人

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ベトナム人の妻と協力しながら、外国人技能実習生や特定技能などの外国人労働者受入に関して、監理団体や送出し機関、それから技人国などの情報を提供していきます。

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 今、ちまたで騒がれているベトナム人元技能実習生たちの犯罪行為・・・。家畜泥棒から始まり、覚醒剤密輸、暴行、殺人、偽造車検証など、最近の外国人犯罪のほとんどはベトナム人によるものが多いです。

 

 ベトナム人技能実習生の受入及び特定技能、技術・人文知識・国際業務などの技術者、通訳者の受入の仕事を行い、ベトナムホーチミンでは送出し機関も行っている私としては、非常に頭の痛い報道になっております。

 

 また、日本で生活している大多数の在日ベトナム人にとっても、ここ最近の一連の報道に関しては正直「恥ずかしい・・・」。私の妻もあきれてモノが言えないほど、どうしてこういう人たちが日本にいるのかわからないと言っているほどです。

 

 ネットのコメント欄を見ると、技能実習制度廃止を高らかに言っている方々が数多くいて、外国人労働者の受入自体を否定する論調もあちこち見受けられます。まあ、技能実習生たちの恩恵を受けていない方々からすれば、犯罪を起こす外国人の受入を快く思わないのは当たり前で、また外国人労働者の受入をすることによって、日本人の賃金を下げてしまう傾向があることも反対の理由の一つでしょう。

 

 さて、朝日新聞の記事によると、2019年技能実習生は41万人日本に在住して、そのうち22万人がベトナム人、全体の失踪者数は8,800人でそのうちベトナム人が約半数。失踪者率を計算すると約2%が失踪していることになります。100人受け入れれば、2人が失踪するという形です。受入人数が多いので、どうしても失踪者数が増えてしまうのは仕方ありませんが、これは果たして多いのでしょうか、少ないでしょうか。

 

 あちこちでコロナ解雇の技能実習生が取り上げられていますが、例えば会社が倒産してしまった場合や現在事業継続が難しく、日本人ですら解雇されている状況の会社などではやむを得ないと思いますが、他の実習生が残っていて、その実習生だけが解雇された場合は、正直な話、その解雇された実習生も何らかの問題があると見て間違いないでしょう。経営者側からすれば、優秀な人間は残しますが、そうではない子の場合、この厳しい経営状況で残せるかと言えば、残せません。そういう厳しい側面もあることを理解しておかないと、ただかわいそうだけでは済まない。現場の最先端にいる監理団体職員や受け入れ会社は、昨今の報道を苦々しい思いで見ていると思います。

 

 技能実習制度に関しては、私は基本的に反対の立場を取っています。理由は制度が複雑怪奇で建前、どう見ても移民はまずいから、技能を教えることにしちゃえというもので、一番弱い立場の実習生に制度の歪みが来てしまうという状況だからです。特定技能がもっと使いやすければ良いのですが、現状技能実習の延長上の制度で、抜本的な改革になっておりません。とはいえ、現状この制度を使うことしか、外国人労働者、特に単純労働と呼ばれているところへの受入ができませんので、制度の廃止=人の集められない業界の死に繋がっていきます。ニートだ引きこもりと言われている人たちをどうやって仕事をさせるようにするのか、この人達が働くようになれば、あえて外国人を使わなくとも人は間に合うのですよ。本当に。

 

 だいぶタイトルと話がずれてしまいましたが、今犯罪を起こしているベトナム人元実習生たちの大半は、入国させてはいけない人たちです。どうしてこんな連中が入り込んでしまったのか、これは監理団体と受け入れ会社双方ともしっかり反省しなければなりません。

 

 面接でのスクリーニングがまず甘いこと。特に建設系の会社の社長さんは、ちょいワル系の実習生を採用したがる傾向がありますが、日本のちょいワルとベトナムのちょいワルは元々が違います。日本と同じ感覚での採用は禁物であるととともに、送出し機関側での選抜もしっかりやってもらわないといけません。マッサージや夜のお遊びにうつつを抜かす時間があるのなら、時間をかけてしっかり面接を行い、まともな人材をそろえられない送出し機関なら、一人も選ばないという選択も有りなのです。

 

 過剰な接待や裏金をもらうと、厳しい指摘を送出し機関にすることができなくなってしまうから、もらっちゃダメなんです。

 

 コロナ解雇の問題よりも、そもそも入れてはいけないベトナム人を入国させたのが、犯罪が多くなっている主な原因です。そして、そんな輩を入国させた受け入れ会社と監理団体に対して、その責任を明確にしていくことが今後、失踪及び犯罪を減らすことに繋がります。

 

 間違っても、制度の不備とか国の施策とかそんな曖昧な話に持って行くのではなく、まずは当事者責任を明確にすること。それがベトナム人犯罪を減らすことに繋がると私は思っています。

 

 いわゆる実習生の借金がたとえ100万円を超えたとしても、それに見合う給料が取れていれば失踪や犯罪は発生しないのですよ。

 

 制度の問題はあるにせよ、結局技能実習生の犯罪や失踪などは個々の事例に基づくもので、それをいちいち国がどうこういう話ではないと私は思いますね。制度を使う人や会社のモラルが問われていると思います。

 

ベンチェにて、澤田氏とともに