以前書いたブログの内容はこちら
妊娠した技能実習生をどうする?
https://ameblo.jp/marius1221/entry-12494473681.html
こんな記事を見つけました。
「帰国させられてしまう」乳児遺棄あいつぐ、技能実習生を追いつめる根深い課題
https://news.yahoo.co.jp/articles/e5531371a35c6ffc8557497d903294db5e11156d
根深い問題ね。そう、制度の欺瞞と矛盾が、妊娠のようなシビアな問題が発生したときに露骨に吹き出し、1番弱い実習生を傷つける。
例えば、技術・人文知識・国際業務の就労ビザで、更新可能であるならば、妊娠し育児休暇を使い、日本人と同じようにするのはかまいません。しかし、技能実習制度は3年間の期間限定。それも1年目満了までに技能試験に合格しなければ、2年目、3年目に続かない。一応労働はしていますが、非常に条件が厳しい制度なので、妊娠した場合、ほぼ予定の技能実習計画はできない。それがまかり通るのかどうか。
でもこういうイレギュラーな事に関して、きちんとしたルール付けはされておりません。せいぜい入管が不利益な取扱いはするなと注意喚起をするのが関の山。ルールを作れば、人権侵害だなんだかんだと叩かれるので、どういう対応をするかは監理団体や会社任せ。要は自分たちのところに火の粉が来なければ、適正にやってくださいと曖昧に誤魔化す。
さて、それではもし自分が所属する監理団体で、実習生が妊娠した場合どうするのか?基本は実習を打ち切り、帰国の方向で考えます。もちろん、妊娠した実習生とはよく話し合い、また妊娠させた相手とも話し合い、妊娠した実習生の思いを最大限尊重した上で、受け入れ会社との意向も鑑み、双方にとって最善な方向になるように持って行きます。妊娠直後は流産の可能性も高いため、飛行機に乗れるようになる妊娠4ヶ月の安定期になるまでの間で、結論が出るようにしていきます。ただ、この話し合いができるのは、相手の男性がベトナム人の場合であって、これが日本人となると、途端に話が変わってきます。やっかいなのは日本人でそれも妻帯者の場合、この場合はまず逃げますから、話し合いのテーブルにつければいいのですが、そうでなければほぼ女性の泣き寝入りの可能性が高くなります。
話し合いをして、冷静に状況を考えられるようになると、ほぼ帰国の方向で話がまとまります。するとここで問題になるのは、実習生の借金です。通常70万〜100万の借金を抱えていますから、そのままの状況で帰国したら、まず借金は返せません。ここから送出し機関との話し合いになります。上記の記事では保証金の話も出ていますが、ちなみにこの記事が書かれているような保証金を取ったり、契約にうたったりすれば、不正行為に該当し、監理団体の許可取消、送出し機関ではライセンス取消という重い行政処分の対象となるため、最近ではあまりやっていないと思います。技能実習法が施行されてから、新規の監理団体はまず大丈夫ですが、老舗の監理団体では一部まだやっているという噂は聞きますが・・・。ですから、記事のように書くのであれば、実態はどうなのかを調べるようにしてもらいたいですね。
残っている借金に関しては、監理団体、送出し機関、会社でそれぞれ折半して帳消しにするか送出し機関の方で返済してもらうか、何らかの形で借金はなくすようにします。借金さえなくなれば、あとはなんとかなります。
会社としては、戦力として考えていた実習生の妊娠は、正直相当の痛手になります。技能実習生は労働力ではないという建前ですが、実態は貴重な労働力です。まして中小零細企業にとって1名欠けるとなると、シャレになりません。派遣のようにすぐに補充ができないので、余計に話がややこしくなることがあります。
ですから、事前に技能実習の間は妊娠しないようにとお願いし、技能実習とはどういうものなのか、ベトナムにいる間教育するのは当たり前です。
若い子ですから、そういう欲求があるのは仕方なく、その行為自体を規制することはできませんが、社会人としての責任をしっかり認識させることは必要だと思います。






