ベトナム感染者数 251人 (2020.04.08 17:32現在)
何度もこのブログで取り上げていますが、これから技能実習生や技術・人文知識・国際業務といった就労ビザの人たちが解雇され、路頭に迷うケースが多発するものと思われます。日本人の派遣社員ですら解雇される状況です。身分的に弱い外国人労働者が真っ先に解雇される立場であるのは、間違いありません。
リーマンショックどころではない解雇の嵐が吹き荒れます。今回は実体経済の破壊ですから、技能実習生が母国に帰ったとしても、母国での仕事はありません。今、ベトナムで合格して待機している実習生も不安でいっぱいだと思います。
今回は単なる不況ではありません。コロナウイルスによる経済の停止です。ですからこの場合技能実習で来日している外国人の雇用を守るためにも、技能実習計画に則った形にとらわれることなく、柔軟な対応が必要だと思います。外国人技能実習機構が率先して、今実習生が入国できず困っている企業へ、解雇された実習生を回すことができる機動力を出して頂きたい。何のための機構ですか?「技能実習生の人権を守るため」の機構ではなかったのでしょうか。私は少なくともそういう認識でおります。
残業時間が多いとか有給休暇取得状況とか、いろいろと細かい指導をしているようですが、こういう大変な時にこそ、機構が音頭を取って、柔軟かつスピーディーな対応が求められると思います。
結局機構の動きが遅いために、他の支援団体への相談が相次ぎ、技能実習制度は問題だーとか奴隷制度だーとか言われるわけです。せっかく機構を作ったのですから、ぜひこういう非常時にしっかりしてほしいと心から願うばかりです。
さて技能実習制度の今後ですが、実習生を受け入れている製造業のダメージが1番大きいと思われ、すぐに回復するとはもう思われないところまで来ていると思います。すでに面接合格者の内定取消の話もチラホラ聞こえてきています。日本の基幹産業である自動車関連企業がどの程度のダメージになっているのか、実態を聞くと凄まじい状況です。
私は今のところ、なんとか実習生の受入れができる業界は、農業、漁業、食品製造関係、建設関係、介護になるのかなと思います。特定技能の外食、宿泊、技能実習の製造関係、宿泊、縫製はしばらく実習生や特定技能外国人の入れ込みはできないのではないかと心配しています。
ベトナムはなんとかなると思っていますが、このままだとベトナムからの外国人労働者の送り込みができない状況がどこまで続くのかも一つの心配であります。先が見えない不安に押しつぶされそうですが、気持ちを強くもっていきたいものです。