パンドラのおもちゃ匣 -3ページ目

パンドラのおもちゃ匣

声劇台本などを適当に置いておく場所です。
ここにある台本は、商用以外の利用ならどこでも自由に使っていただいて結構です。
何か質問などある方は、twitterの@marion2009までどうぞ。

①〈写真〉



女 「ねえ、覚えてる?この写真。」

男モノ  部屋の片付けをしていた彼女が、一枚の写真を懐かしそうに見ながら言った。

男 「ああ、覚えてるよ。確か、初めて二人で海に行った時の写真だよね。」

女 「そう。この後あなた、わたしをおんぶしたまま転んじゃってさ。二人とも砂だらけになっちゃって。」

男 「だって、きみが砂浜を無理矢理走らすから。」

女 「あら、わたしのせい?」

男 「いや、そうは言わないけど、ぼくにだって言い分はあるって事さ。」

男モノ  彼女は、そんなぼくの言い訳を聞くでもなく流した。

女 「ねえ、知ってた?わたしたちが写ってる写真てこれ一枚だけなんだよ。」

男 「そうだっけ?」

女 「そう。わたしが一緒に写真を撮ろうとすると、いつも何か言い訳して、
   あなたは写真に写りたがらないから。」

男 「あまり写真は好きじゃないんだよ。」

女 「知ってる。でも、二年もつき合ってたんだから、もう少しあっても良いと思わない?」

男 「でも、写真なんか無くても思い出はいっぱい残ってるじゃないか。それじゃ駄目なの?」

女 「じゃあ あなたは、二人で行った全ての場所をちゃんと覚えてる?
   いつ、どこに行ったか。どんな事が起こって、どんな気持ちだったか、全て。」

男 「わかったよ。悪かったって。もう良いじゃないか、そんな事。」

女 「駄目よ。あなたの為に言ってるんだから。いい?写真て言うのは単なる思い出じゃなくて証拠なの、
   二人が愛し合ってたって言う。特にあなたの場合はそう。自分にとって嫌な事だからこそ、
   わたしの為に思い出を残そうとしてくれたって言う愛情の証拠なのよ。その証拠が少ないって事は、
   相手は不安になるって事よ。」

男 「・・・きみも不安だったって事?」

男モノ  彼女はぼくのその問いには答えずに、もう一度写真を見つめてから、それをゴミ袋に捨てた。

女 「あと三十分くらいで手伝ってくれる人が来るから・・・。」

男 「そっか・・・。じゃあ、ぼくはどこかに出てるよ。終わったら連絡ちょうだい。」

女 「ゴメンね。」

男 「ううん。・・・じゃあ、元気でね。」

女 「うん、あなたも。仕事、無理しないでね。」

男 「うん・・・。さよなら。」

女 「さよなら。」

男モノ  二時間後、連絡をもらって戻った部屋には、うっすらと彼女の残り香が、まだ残っていた。


-完-


おっぱいについての論理的考察



皆さん、おっぱいにおいて、何が一番大切なものか。
今日は、その事についてお話ししようと思います。

皆さんは、おっぱいに関して一番大切なものは、色であるとか形であるとか、はたまた感度であるとか様々な意見をお持ちでしょう。
そしてそれは、個々人の感性や価値観によって決まり、絶対的なものはないと考えているのではないでしょうか?

しかし私は、ここで皆さんに提言したい。
おっぱいに関して一番大事なものはただ一つ、「ぱ」であると!

例えば、おっぱいの「お」の字を他のものと代えてみます。
ほっぱい、とっぱい、やっぱい、もっぱい・・・
次に、おっぱいの「い」の字を他のものと代えてみましょう。
おっぱえ、おっぱり、おっぱわ、おっぱめ・・・

いかがでしょうか?
おっぱいほどの素晴らしさはないものの、おっぱいの原形は留めています。
では、「ぱ」の字を代えてみたらどうでしょう?
おっかい、おったい、おっせい、おっほい・・・
おわかり頂けたと思いますが、これはもうおっぱいとは全くの別物ですね。

つまり、いくら色や形、感度が良かろうと、呼び名が「おっそい」や「おっけい」では素敵なおっぱいとは言えないのです。
これが、私がおっぱいに一番大切なものは「ぱ」という字だという理由です。
おわかり頂けたでしょうか?


そう考えることにより、おっぱいに「ぱ」の字さえあれば、他のことなど些細な問題でしかないと考えることが出来、おっぱいに関する些細な争い事はなくなり、ひいては世界平和にも繋がるものと私は考えます。




騎士と義賊



A・・・義賊  
B・・・近衛騎士団の騎士

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A  「貴様・・・、貴様!貴様!貴様ぁ!!!なぜそうやっていつも邪魔ばかりする!!!」

B  「な、なんだこいつ?」

A  「貴族など、弱者から搾取し踏みにじるだけの存在。
    それなのに貴様はなぜ奴らの味方をするんだ!!」

B  「法を守るのが我らの役目。貴様ら悪党の戯言(ざれごと)を聞く耳など持たん」

A  「悪党?この俺が悪党だと?
    ならば、領主の命と称して村人から全てを奪っていく奴らが正義だとでも言うのか!?」

B  「それは・・・、税は民の責務。払わぬのならばそれは致し方ないこと」

A  「そして、民が死んでいくのも仕方ないことだと言うのか」

B  「違う!わたしはただ・・・」

A  「違わぬ!正義という名の偽善が、真の悪を助長していることになぜ気付かん!!」

B  「だからと言って、王家への反逆は許されるものではない」

A  「まだ悪党を庇うか!」

B  「王はまだ若い。今は諸侯を抑えるだけの力が無いだけだ。
    いずれは腐った貴族を廃し、正しき世を作るはずだ」

A  「力無き王の存在そのものが悪だと言っているのだ!
    もしその王を擁護(ようご)するのなら、我らではなく腐った貴族共と戦ってみせろ!」

B  「それでは国中が戦火に巻き込まれるぞ!」

A  「希望もなくただ死ぬまで生きるよりは、その方がよっぽど意味がある!」

B  「・・・目指すものは同じでも、方法が違えば共に歩むことは出来ぬ、ということか」

A  「ふん。所詮は、くだらぬ王に仕える飼い犬。弱き者にしか牙を剥けぬイヌっころめ。
    これ以上我らの邪魔をするというなら、その首を王への土産にしてやろう」

B  「貴様には同情する。が、王家への反逆を認めるわけにはいかない。
    近衛騎士団の一騎士として、貴様の首、もらい受ける!」

A  「いいだろう!貴様の偽善が勝つか、我らの信念が勝つか、今日こそ決着を付けてやる!!」



【モノローグ】たぶんこの人の声が好きなんだ・・・



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『 なんだろう?この気持ち・・・

 まだすごくドキドキしてるのに・・・、でもどこか安心する・・・

 話しかけられるだけで、どうしていいかわからなくなるのに

 それでもずっと話しかけていて欲しいって思う・・・

 柔らかくて優しいこの声をずっと聴いていたいって思う・・・

 ああ、そっか・・・

 たぶん、この人の声が好きなんだ・・・ 』



とある老人の回想録



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人間なんてね、いくつになっても大人になんかならないんですよ。

ただ、そう扱われるだけのことです。

いくつになっても後悔後悔の連続で、ちっとも成長なんかしやしません。

うちの家内が亡くなった時も、本当に後悔しましたよ。

何でもっとちゃんと自分の気持ちを伝えなかったのか。

何でもっとあいつをいたわってやらなかったのかと。

それでもあいつの最後の言葉が 『幸せでした』 だったことがせめてもの救いですがね。

わたしは、本当にダメな人間なんです。

他人に気を遣い、身内を後回しにして、散々苦労を掛けてきました。

家族のためと言っては仕事に没頭し、その家族をないがしろにしてきました。

本当に大切なものを大切にしてこなかったんです。

なぜこんな話をしているかって?

あなたにはそうなって欲しくないからですよ。

こんなじじぃの話でも、反面教師として少しは他人様の役に立てるならと思いましてね。

まあ、単なるお節介ですよ。