* サンドイッチの思い出 | まりんぼったの独り言

まりんぼったの独り言

ヨウムのまりん(2000年生まれ)との日々…
笑ったり、怒ったり、ひたすらにぎやかな日常の中で、私(なまちゃん)の日々も流れて行きます。
調子に乗って、俳句、短歌、川柳、小説なども。
秘境に1人暮らしをしている母も92歳になりました。

サンドイッチに挟みたい具材は?

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   サンドイッチには思い出がある。

  具材は茹で玉子、ハム、サラダ菜、胡瓜、
   単純明快である。

   以前にもアップしたかも知れないが、
   子どもの頃から両親と弟達と家族で
    旅行したことは1度もない。

   秘境の実家には、祖父母が居て、数頭の
   牛、鶏、猫も飼っていたから、父も母も
    家を空けることは叶わなかった。


    それが只1度だけ、両親と弟達が実家
     からやって来て、私と合流して隣街
    まで遊びに行こうと計画を立てた。


   夢のような話だ。


   もちろん日帰りしか出来ないけど、
    とにかく実現させよう❗️


   4人がやって来る日、飛びっきり早起き
    して、どっさりサンドイッチを作った。



   それが上記の具材を入れたサンドイッチ
    である。

    控えめに辛子マヨネーズも塗り、我
    ながら上出来だと自画自賛。

    まだ、結婚もしていないから、出来る
    料理には限りがあったが、何故か
   サンドイッチだけは自信があった。


   遠く秘境から、何時間もバスに揺られて
   やって来る両親と弟達に軽くて口当たり
   のよい軽食を食べて欲しかったのだ。




    家族旅行は・・・



    実現しなかった。



   出掛ける朝になって、90歳の祖父が
   体調を崩したのだ。

   父は残って祖父の面倒を見ることにし、
   母と弟達を送り出した。


   合流した時、父が一緒に居ないことに
   がっかりしたが、母と弟達とバスに
   乗り、隣街のテーマパークに行った。

   いろいろな遊具に乗り、お昼は仲良く
   サンドイッチを食べた。

   ぐるぐる回る遊具に酔った弟には、軽い
    サンドイッチが嬉しかったようだ。

   「美味しいねえ❗️
     ○子は上手だねえ❗️ 」

   母は手放しで褒めてくれた。

   「また、一緒に行けたらいいね」

    バスに乗って手を振る母と弟達が見え
    なくなるまで見送った。

   残念ながら、それから家族旅行は実現
   しないままに終わってしまったが、
   美味しそうにサンドイッチを頬ばる
   母と弟達の笑顔は写真の中にしっかり
   残っている。


    



  「なまちゃん、サンドイッチの思い出は
     ボク、ちょっぴり切ないよ」