秘境話…3ヶ月ぶりに母のもとへ① | まりんぼったの独り言

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ヨウムのまりん(2000年生まれ)との日々…
笑ったり、怒ったり、ひたすらにぎやかな日常の中で、私(なまちゃん)の日々も流れて行きます。
調子に乗って、俳句、短歌、川柳、小説なども。
秘境に1人暮らしをしている母も92歳になりました。


 


  3ヶ月ぶりの秘境は、まだ無彩色に
   包まれている。

   でも、よく見ればうっすらと梅の蕾が
    膨らんでいるようだ。

   やがて、蕗の薹が顔を出し、そこここで
   野草が青い芽を吹く日も近い。



   急な思いつきで、母の元を訪れた。
   
   前回は昨年の12月13日。
    あの時は、朝7時半に出発して高速に
     乗ったのだが、平日の朝のラッシュ
     に見舞われて、インターまで小1時間
     掛かり、実家に着いたのは11時前。

    今回は逆に9時5分に出発して、
    スムーズに高速に乗り、途中で買い物
    をして、実家に着いたのは11時ジャスト。

    これからは日帰りなら、これに限る
    なあ笑ううさぎスター

   実家で過ごした時間は、正味6時間半。

   それでも、母の希望したことは全て
    叶えることが出来た。

    到着したら、すぐに早目のお昼ご飯を
    食べて美容室に向かう。

    月曜日だけど年中無休なのと、母が
    電話で確認しているから安心だ。


    美容室に着くと駐車場がほぼ満車。
   「わあ!いっぱいだね」

     恐る恐る店内に入ると、意外にも
    先客は2人だけ?

   駐車場の車は併設されているペット
    ショップにトリマーに来ている人の
    ものだった。

    「○○さん、よくいらっしゃいました」

    以前にも何回も来たけど、いつ来ても
    心から歓迎してくださり、ほっと
    緊張感がほぐれる。

    「こんにちは。 お世話になります」

     母は笑顔で、朝早く起きて焼き上げた
    今川焼の包みを渡す。

    「まあ!ありがとうございます」

    スタッフの人の顔がパッと綻ぶ。

   もう、何十年も母は今川焼をお土産に
   バイクで訪れていたのだ。

    「今日はパーマをお願いします」

    ありがたいことに、いつもは千客万来
    なのに、今日は母だけになり、2人で
     ロッドを巻いてくださる。

    「カットだけなら待たせないんだけど、
       今日はパーマだから、待たせるけど
       ごめんね」

    そんな母の気遣いは杞憂に終わった。

   美容室のオーナーである店長さんと
    何気なく言葉をかわしたら、共通項の
     オンパレードですっかり意気投合して
     しまった。

    年齢、子どもの年、孫の年すべて
    一緒で笑えるくらい爆笑ルンルン

    何よりも考え方がすごく似ていて、
    十年来の知己に逢ったような
     盛り上がりで、あっという間に
     母のパーマも終わってしまった。

    母も補聴器を外しているのに、楽し
    そうに話していた。

   この美容室は県道から少し離れた
   場所に在るのに、カットの技術が
   抜群で母は一気に 20歳くらい若返った
   ように見える。

    「どっちが娘さんかわかりませんね」

    満更ジョークでもないような出来上がり
    である。

     長くなりそうなので続きます。


    


   
   「なまちゃんってタフだね💓
      もう帰って来たの?」