SST第2期のこと | marimo's blog

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青年海外協力隊で、作業療法士としてヨルダンに派遣されています!

文化も習慣も全く違うこのイスラム社会で、
山あり谷あり奮闘しながら、2年間の活動を綴ります!

随分長いことご無沙汰していました。
この一ヶ月、ものすごく忙しく過ごしていました。この2年間の中で、一番充実しているかもしれません。こんな時こそ書かなければと思いながら時間が経ってしまいました‥^^;


ちょっと前になりますが色々振り返りながら書きとめようと思います。

まずは、4月の半ばにSocial Skill Trainingの第2期が終了しました。
これ、ほんとは受講して終わりというものにしたくなかったのですが、

実施した証を生徒・先生ともに大事にしていることや、先生達の就労に対する意識の改善のためにこういった形を取りました。

前回の反省点は、
・就学前部門のナーディア(幼稚園校長)がメインで動いていたこと
・参加者が男子生徒だけだったこと
・就労支援部門の先生があまり関わろうとしていなかったこと
・宿題の個別指導が十分にできなかったこと


が大きかったので、今回は
・職業訓練部門の各先生に持ち回りで役割を振る(ナーディアの権力で役割を振りました)
・男女混合
・社会的な弱い部分について、宿題も含めて日常的に職業訓練の先生に意識的に見てもらう


とプログラムの進行方法をガラッと変えてみました。

この話は活動先の所長にも話が通っており(ナーディアにより)、
先生達も「私はいつ?何をすればいいの?」と積極的に聞いてきてくれて助かりました。

先生達を巻き込んだことで、先生の意識も少し変わったのかなと思います。
生徒に何か持ってこさせてもありがとうを言わなかった先生が、生徒にありがとうを意識的に言うようになったり‥笑

自分の取る態度にもはっとするのでしょうね。


ただ、先生が変わる事でのデメリットは生徒の評価
先生によって視点も違うため、毎回参加している私から見ると、先生によって甘い・厳しいと差がありました。これには工夫が必要です。

内容については、先生によって毎回カラーが違って、生徒も退屈せず面白かったのではないでしょうか。

後半は、ナーディアが子供の出産のためにサウジアラビアに行ってしまい殆どいませんでしたが、彼女も私も、これは幼稚園の校長であるナーディアの仕事ではなく、職業訓練部門の仕事であるため、関わりすぎない方が良いと思っていたので、

「仕事の事なんか忘れて楽しんできて。」

と伝えました。


それでもナーディアは、旅行に行く1,2日前に、
私が就職した生徒の様子を見るために、バスを出して欲しいと相談していたのを覚えていて、

「所長に話は通しておいたわよ。私は一番難しい仕事をやったわ。あとは、あなたが行きたい時に先方にアポを取って行くだけでいいから。」

と、神様のような発言をし、サウジに旅立ちました。
ほんと、なんというか、バスの手配とか所長へのお願いとか、これが何より大変そうだなと思っていた矢崎にこんな風に言ってくれるなんて、彼女はどこまで出来る人なのでしょうか。


話は戻って、SSTを実施して今回もまた終了式をしたわけですが、
今回の先生の努力や、秘書さん達の協力なくしては出来なかったなと私も感じており、
JICAの所長に来て頂き、先生に感謝の言葉を述べて頂きました。
ダメもとでお願いしたのですが、来て頂けるとのお返事をいただき、本当に有難かったです。

何より、JICAの所長が来るということで、私の活動先はお菓子や飲み物の準備や、テーブル・椅子の設置、それはもう目まぐるしく動いてくれました。

生徒だけではなく、先生に対する賞状も渡していただき、今回だけではなく、私の帰国後にも継続して欲しいことをしっかり伝えていただきました。
※ちなみに、秘書さん2名にも宿題作成や翻訳などかなり手伝ってもらったので、彼女2名も私の希望で賞状を渡していただきました。

今回の終了式では、生徒に対する賞賛や、生徒自身の意識の改善の他に、
先生が生徒のサポートをして良かったと喜んでくれること、生徒の就労に焦点を当ててくれるようになることが目的だったので、その目的は達成できたのかな、と感じています。

ただ、翌日になって数名の先生から、
「どうして僕には賞状をくれなかったんだ?」
と冗談半分、本気半分で言われたのです。


という事で、帰国前の今、先生達にアンケートを取って、改善点も盛り込みながら、休み明けのプログラムを作ってしまいました。
賞状も先に作ってしまいました。
職業訓練部門で管理してもらって、後戻りできないように所長にも話を通したので、
あとはもう私抜きで大丈夫でしょう!


それにしても、JICAの判子と所長のサイン入りの賞状にはとても価値があるようで、
この「先生賞賛アイディア」はもの凄く喜ばれたのです。
それに伴い、先生との距離がぐっと近くなったことで、その他の仕事においても先生や秘書さんが、本当に色々手伝ってくれていました

賞状については、

履歴書に使う!と言っている先生もいて、

これ、履歴書に書けるのか!?と正直、謎なのですが、、、笑

学歴社会、表彰されることや高い評価を得る事をとても重んじるヨルダン国民にとっては、相当嬉しかったのかもしれません。


他のボランティアが実施していた、ボランティアと一緒に仕事をしていったUNRUWAの先生に感謝状を贈るというアイディアから得たものですが、私も本当に実施して良かったと感じています。

このプログラムを通して、また先生の表彰を通して、
元々センターのスタッフ達との人間関係はすごく良好だったのですが、さらにぐっと距離が近づいたような気がしています。




来週はJICA主催のjob coachトレーニングコースのお手伝いが一週間入っているため、残る活動日はあと2日となりました!!
今まで伴奏していたピアノを録音して先生のタブレットに入れたり、SSTの教材や小道具を用意したり、自助具作成を継続できるようにしたり、シリア人障がい者のための福祉用具サンプルを作成・保管依頼をしたり、、、

私が関わったプログラムが、少しでも継続してもらえるように、
あっちらこっちらパタパタ動いている一週間です。