らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -98ページ目

第255話 喧嘩腰の説得

携帯からの目次を作りました  



「もう一切関わりを持たないことだね。

残念だけど、静香もさすがに自覚したでしょう?」


暗澹たる気持ちで尋ねた。


「でも……

ケイスケ君が言ってるだけで

リュウヤ君は何も知らないんだと思うの。

ケイスケ君が誕生日のサプライズとして提案したんだもん」


静香は

助けを求めるような目で私を見る。


しばらく目を閉じて

どうすればいいのかを考えた。


静香はまともな思考が出来なくなっている。


きっとリュウヤの事が好きすぎて

現実を認められないのだ。


すでに50万もNEOで使っていれば

自分は騙されてなんかいないと

頑なに思い込もうとするのも理解は出来る。


使い込んだ金の対価を取りたいと

客はどんどん深みにはまっていくものだ。


「じゃあ、静香はどうするつもりなの?」


静香自身の意思を明確にさせてから

きちんと順序だてて説得しようと思った。


「……時計だけなら買ってあげてもいいかなって……」


俯き加減で静香は言った。


静香の返事に

私は驚きを隠せなかった。


あんなに堅実だった静香が

私のいない10日間で

完全に変わってしまったのだと感じて

悔しくて堪らなかった。


「ハァ? 静香、金銭感覚どうかなっちゃってない?

SEXもしてない男に120万も貢ぐの?

静香の貯金はそんなことのために貯めてきたんじゃないでしょ?

身を削って働いて得た金じゃん! 静香の血肉なんだよ!」


思わず声を荒げた。


「まりもはおかしいよ!

SEX、SEXって! そんなにSEXが大事なの!

リュウヤ君は本当に忙しくて時間がないだけだよっ!」


静香が逆切れして大声を出したから

私はもっと感情的になった。


「ばーか!

二十歳やそこらの男が好きな女を抱かないわけないだろ!

ホストはね、SEXするまでが一番金を取れんだよっ!

もし本当に静香のことが好きでSEXしないってなら

リュウヤはインポだ! インポ! インポ男だよ!」


吐き捨てた。


「ひどいよっ!」


静香はポロポロと涙をこぼした。


同情はしなかった。


ここで静香が踏みとどまってくれれば

たとえ今は憎まれたとしても

あとから絶対に良かったと思ってくれるはずだと思った。


「ケイスケはカモフラージュだよ。

実際にその計画を立てたのはリュウヤなんだよ!

だいたい万札で作った首飾りだの扇子だのなめてるとしか思えないよ。

そんなの他の客にやらせりゃいいじゃん! なんで静香なんだよ!

悪いけど、今のリュウヤには一番の太客が静香ってことだよ!

シャンパンのタワーったって、一体いくらかかると思ってんのよ!」


私はさらにたたみかけた。


「シャンパンのタワーって言ってもドンペリじゃないんだよ。

ブーブクリコってやつでやるんだって!」


静香も負けずに言い返してくる。


「ブーブクリコ? 何なのよ!それは?」

 

私は思い切り喧嘩腰で尋ねた。

聞いたことのないシャンパンの名前だった。


「F1とかで頭からかけるやつあるでしょう? 

すごく大きなシャンパン。 あれだよ」


「てか、そんなのどーでもいいよっ! ドンペリじゃないから何なのよ? 

とにかくリュウヤはSEXもしないで静香から何百万も巻き上げようとしてんだよ!

あーーー! 許せない!!

あんた女として恥ずかしくないの?! 目を覚ましなよ!」


静香は黙った。


しばらくしてから

覚悟を決めた顔で口を開いた。


「いいよ! 私、今日、リュウヤ君とSEXする!

そしたら、まりもも認めてくれるんだよね?」


今度は私が黙った。


返す言葉を捜していると

静香が付け加えた。


「私、リュウヤ君が大好きだけど、まりものことも大好きなんだよ。

だから、反対しないで欲しいの。 板ばさみはつらいよ……」


縋るような瞳から流れる大粒の涙を見ていると

私も胸が苦しくなってくる。


静香を責めたくはない。

だけど、どうしても静香に金を使わせたくない。


静香のことを想っているからこそ

心を鬼にして言っているのだ。


優しく言ってもダメだった。

厳しく言い聞かせてもダメだった。

だったら力ずくでも阻止しなければならない。

どうして

こういう真心が伝わらずに

口八丁の「愛してる」が勝ってしまうのか

本当にやりきれなかった。


だけど

今一番つらいのは

間違いなく静香なのだ。


ホストクラブになんて連れていくんじゃなかった!

私は自分の行動を責めた。


「いいよ。 約束しよう。

今日、どんな理由があったとしても

リュウヤと寝れないんだったら、もう二度とNEOには行かない。

逆なら、私は静香の決断を見守る。 それでいい?」


静香の肩を抱いた。


静香は

コクリと小さく頷いた。


「きっと、どこかで静香もそれを望んでいるはずだよ。

執着しちゃダメだよ。 今なら傷は浅くてすむんだから。

本当に約束だよ?」


私は念を押した。


それからしばらく

静香は私の腕の中で声をあげて泣いた。


可哀想な静香。


でもこの勝負は私の勝ちだ。

リュウヤは絶対に静香を抱かない。




みんなー!!

今後、誰かを特定するようなコメントは全削除にさせてもらうね。

なんか収拾つかなくなりそうなので^^; 大昔の話だし、今更、営業妨害にもならんだろうけど。

私としては淡々と書き進めていきたいので、みなさん協力してくださぃ☆

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