らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -88ページ目

第264話 有頂天

携帯からの目次を作りました  



私は5日に1度のペースでスピードを使用するようになった。


やり過ぎには充分注意していた。


スピードは

気分を高揚させ自信を増大させる。


全てがうまくいっている。


何もかも思い通りにはこんでいる。


最高に幸せ。


だって私は神様と繋がっているんだから!


ロック座から引き抜かれたことも

読書に目覚めたことも全部必然!


「世界は私を中心に廻っているの」

そんな誇大妄想を伴った多幸感に包まれた日々。


躁病患者並みのハイテンションだった。


ステージでは

体は柔らかくしなやかに動き

音楽と一体になって客席を沸かせた。


熱のこもったベッドを魅せた。


たぶん

増大した自信のせいで

私は溢れんばかりの輝きを放っていた。


それがドーピングによるものだとしても

私目当てのお客さんは加速度をつけて増えていった。


オヒネリも多額になっていき

毎回ステージ上で手渡される花束や応援の手紙が

私を励ましモチベーションを上げてくれた。


目に見える形で結果がついてくるから

努力することが楽しかった。


仕事に精魂を尽くし

熱心に読書に励んだ。



『ママの目に適った凄い子がいる』


ロック座の常連客の間でそんな噂がたっていると

大御所のお姐さんから聞かされて驚いた。


「ちょっとステージ見せてごらん」


私に興味を持ったお姐さん達が3人

投光室から舞台を見学した。


酷く緊張したけれど

普段どおりにどうにか踊りきった。


「歩いてピョンだね。 あははは

しかし踊りはマズイけど表現力はなかなかだと思う。

あんたのベッドは引き込まれるよ、客の心掴むのがうまい。

一種の演技力だね。 独特で個性的」


そう評された。


私のステージは一連の物語になっている。


大山先生が邦楽を選んでくれたおかげで

いつからか歌詞に感情移入して踊ることが出来るようになった。


邦楽なんかで踊る姐さんはロック座には当然いないから

それでウケがいいのかもしれない。




6月はススキノで

初めて多数で踊るステージを経験することになった。


レッスンは私のせいで難航したけれど

ロック座の姐さん達はみんな優しく親切だった。


私のほかにもAV女優の姐さんが2人いた。


2人とも

何度もラスベガスでレッスンをつけてもらっているらしく

抜群にダンスが上手だった。


ススキノのロック座は

「MADONNA」という新しく出来た劇場だ。


楽屋泊まりではなく

専用のマンションが完備されていて

全員そこで生活することになる。


私は3LDKの一室を与えられた。


さすがはロック座だ。

女の子は大事に扱われる。


前日の深夜にリハーサルがあり

いよいよ初日を迎えた。


舞台装置も照明もお客さんの質も

今までとは明らかに違っていた。


最初のうちは緊張したけれど

すぐに慣れて楽しめるようになった。


6月の北海道は気候がよく過ごしやすかった。

梅雨がないのだ。


公演が始まってすぐに

手持ちのスピードは切れてしまい

丁度いいからしばらく抜くことにした。


禁断症状やキツイ抜けの症状は出なかった。


やたら眠たいのと

食欲が異常に増進したくらいで

気分の落ち込みなども感じることはなかった。


スピードを常用するようになってから

私の体重は一時5キロ以上も減っていたのだけど

当然のようにリバウンドで太り始めた。


楽日も近いある日

舞台袖で姐さんから

「まりもちゃん、ガーターベルトの上に肉のってる!」

と指摘され慌てて腹を引っ込めた。



楽日には

東京をはじめ各地方から

熱心なファンがわざわざ飛行機にのって駆けつけてくれた。


感極まってステージ上で涙した。


最終フィナーレでは

持ちきれないほどの花束を抱え

方々から当てられる照明を一身に受けて

達成感に酔いしれた。


ソロで踊るよりも

全員で作り上げた20日間のステージは

何倍もの喜びを与えてくれた。



ススキノの次の舞台は仙台だった。


ハードなスケジュールだったけれど

今は頑張るときだと自分に言い聞かせた。



千歳空港から

直接仙台行きの飛行機に乗った。


仙台空港に降り立つと

ふと夏の匂いがした気がして空を見上げた。


太陽はうんと高い位置にあるようだった。


日差しが眩しくて目を細めた。


背後から

勢いよく風がビュウと吹いてきて髪を乱した。


方向性のあるエネルギーに押されながら

私は前へと進んでいった。




一話にまとめるの無理あったかもなぁ。 ちょっと加速していくからね。

後半はドラッグ抜いてたんだけど、すっかり自信過剰で有頂天モードなのがスタンダードになりつつあった。

本来、本当に自信をつけはじめていたところにドラッグによる効果も重なっていったのかなぁ。

とにかく何にしても過剰だったんだよね。 感情過多とでもいうのか?

とりあえず、この時点では全然、重度の依存症にはなってません。

ドラッグの話になると「興味を持ちました」とかいうコメントが必ず寄せられるんだけど最後まで読んでね。

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