らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -279ページ目

第081話 高級クラブ

「まりもちゃん、あちらの席お願いね。」
「はーい。ママ。」


着物姿のママはとても艶やかで
あの頃からずっと私の憧れの人だ。


私は今、泉さんがママを勤める
歌舞伎町のクラブで働いている。


泉さんは元いたキャバクラを抜け
歌舞伎町の区役所通りに自分のお店を出店した。


あの事件の後
親は以前程厳しくなくなり
私は実家にいながら
あいかわらず夜遊びを繰り返しては
いいかげんで自堕落な生活を送っていた。


ある日
見覚えのない電話番号がポケベルに入り
電話をかけてみるとそれは泉さんだった。


「まりもちゃん、元気?18歳になったかな?あは」


泉さんは笑いながらそう言って
12月から自分のお店を持つ事
その店でオープニングスタッフといて働いて欲しいという事を
私に伝えた。


ちょうど12月で18歳の誕生日を迎える私は

二つ返事で引き受けた。


店のオープンは私の誕生日よりも

2週間ばかり早かったから

ほんの少しフライングではあったけれど

泉さんは大目に見てくれた。


『CLUB IZUMI』は

元いたキャバクラとは違い
店構えは高級クラブそのもので
お客さんの層も全く違っている。


キャバクラの様に
一見のお客さんは入る事が出来ない会員制のクラブだ。


キャバクラ時代の泉さんは
派手でミニスカートが似合う

魅惑的な小悪魔というかんじだったけれど
今では着物姿に髪型はアップスタイルと
しとやかで小粋な美人ママへと変貌を遂げている。


やっぱり
泉さんは前から本物の風格があったもんなぁ。
と自分の見る目に自信を持ち得意になった。


私はママに頼まれた
常客の席につき水割りを作る。


バカラのグラスに

最高級のブランデーを足して

マドラーで掻き回すと

氷が溶け上品な音色を奏でる。


そのお客さんは

ママのスポンサーだと密かに噂のある

ヤクザの親分さんだった。


mise


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