らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -278ページ目

第082話 親分さん

そのヤクザの親分さんは
みんなからは矢野さんと呼ばれている。


ヤクザと言っても全然そうは見えない。

パンチパーマでもなければ
肩で風を切って歩いたりもしない。


いつも仕立ての良い背広に
テカテカに磨かれた革靴を履いていて
物腰も優しくとても紳士的だ。


一見すると
どこかの企業のお偉いさんといったかんじがする。


最初に泉ママから紹介をされた時
矢野さんから名刺をもらうと
右上に金色の菱形のマークが入っていて

『○○組 組長』と書いてあり

私はとても驚いた。


矢野さんは
そのテーブルにつくホステス達に
必ず小さく折りたたんだ一万円札を
ニコニコ笑いながら手の中にねじ込み
「うまいもんでも食え」
と言う。


私は毎日
その一万円を
実家までの帰りのタクシー代にしている。


「まりも、おまえもうすぐ誕生日なんだって?」

「はーい。そぉなんですよぉ。」

「なんかプレゼントしてやるから何がいい?」
「えー!本当ですかぁ?」


矢野さんはとても羽振りがいいので
私は素直に甘える事にした。


「マンションとか車とかはなしだぞ。はっはっは」
「うーん。何にしようかなぁ。」


「好きなブランドはどこなんだよ?」
「んっとね、シャネルが好きだけど。」
「シャネルのバックにするか?」

「うーん…。そうだなぁ~」


シャネルのバックなんていっぱい持っているし
もっと特別なものがいいなと思う。


私は少し考えてから
「かっこいいヤクザのパパを紹介して欲しいな♪」
と言った。


矢野さんは大笑いをして
「おまえらしいな。本気か?」
と言い、私はいたづらっぽく微笑んで
「もちろん。本気ですよ。うふふ」
と答えた。


「どんなタイプがいいんだ?」

「うーん、矢野さんみたいなかんじ?あはは」


「じゃ、俺と付き合うか?はっはっは」

「またまたぁ。矢野さんはママにゾッコンのくせに。

それに、私が矢野さんにちょっかい出したらママに殺されちゃぅよ。ね」


「はっはっは。じゃー4人で飯でも食いに行くか。

俺の兄弟分を紹介してやるよ。」


「わぁ~い!うれしぃです。」


ブランド物やアクセサリーよりも

今の私は強い後ろ盾が欲しい。


矢野さんの兄弟分なら相手に不足はない。


矢野さんはすぐにその兄弟分に電話をかけ

さっそく明日の夕飯の約束を取り付けてくれた。


yuyu


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