らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -247ページ目

第112話 束縛

私が借りた部屋は
池袋から西武池袋線で10分程下った街にある。


はじめは

池袋で家賃10万円以下という条件で部屋を探したのだけど
それはとても無理な話だった。


パパのマンションで買い揃えた家具や電化製品は
どれも大きなものばかりで
その荷物を入れるだけでもどうしても3部屋は必要だったからだ。


結局私は

家賃15万円の6畳が3つある

3DKのアパートを借りた。


本当は直樹と二人なら
ワンルームマンションだって私はかまわないのだけど
荷物が多いからしかたがなかった。


直樹と暮らし始めて、そろそろ1年がたとうとしている。
同棲生活はとても順調だった。


この1年のあいだ、

私と直樹はいろいろなところに旅行に行った。


直樹と結婚したら、もう贅沢は出来ないと思い
今のうちに直樹とたくさんの思い出を作っておきたかったのだ。


6月に行った沖縄のオクマビーチは最高だったし
北海道にスキーに行った時もパウダースノウを存分に楽しんだ。


常磐ハワイアンセンターとか草津温泉なんかにも足を運び
伊豆のスカンジナビア号にローストビーフを食べに行ったり

とにかく休みのたびに計画を立て

私達は本当によく遊んだ。


直樹は写真を撮るのが好きで

たくさん、私の写真を撮ってくれた。


アルバムはどんどん増えていき

私と直樹の幸せの記録は

こうやって永遠に積み重ねられていくのだと思っていた。


私はお料理はほとんど出来ずに

作れるものといったら

野菜炒めとか炒飯ぐらいしかないから

夕飯は外食する事が多かった。


カラオケやビリヤードもよく行くし

バーベキューなど、アウトドアな事もたくさんした。


直樹は優しいし誠実だし

私はとても幸せだ。



私は直樹と二人だけの世界で暮らしている。



でもそれは
病的な二者関係にしがみ付き
完全に直樹に依存しているという事だった。


直樹と結婚すれば幸せになれると思い込んでいる私は

直樹にますます執着し

その行き過ぎた恋愛体質は

だんだんと私の精神バランスを崩壊させていった。


直樹が仕事中でも

一日に何度も電話をしてくれとせがみ

帰宅の時間が遅いとヒステリーを起こして直樹を責めてしまう。


独占欲が異常に高まり

私は直樹の事を束縛するようになっていた。


「だってこんなに愛してるのよ!」


私はただただ直樹を愛しているだけで

何も悪くなんてないと思っていた。


rabu


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