らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -175ページ目

第181話 私のドラッグルール

本文は小説です。

ここに書いてあることは全て私の過去の体験に基づいたもので、現在のことではありません。

ドラッグは法律で禁止されていますし、人生に悲惨な影響を及ぼすものであることを先にお伝えしておきます。




「じゃ~ん! 見てみて! これがチョコだよ。」


部屋に帰ってくるとすぐに

テーブルの上に出して中身を確認する。


サランラップに包まれた細いスティック状のチョコ。


少し硬めの粘土ぐらいの硬さで

質の良いものには粘り気がある。


ビターチョコみたいな濃い茶色で

独特の香ばしい香りがする。


「お! いいかんじだなぁ~。 これをね、こうやって・・・っと」


小さくちぎって

細いアルミのパイプに詰め込む。


ユウはそれが何なのか

多少の察しはついているようだ。


複雑な表情で私の作業を見詰めている。


「出来上がり♪ やるかぁぁ! ユウはもちろんはじめてよね?」


私はお茶でも勧めるかのような口調で聞く。


ユウはテーブルの上に用意された

パイプをじっと見たまま何も言わない。


「抵抗ある?」


私はやっぱり明るい口調で尋ねる。


「まりも・・・これは何?」


ユウは神妙な面持ちで

当然の質問をする。


「これはね、 悪酔いしないお酒みたぃなもんよ!

大丈夫、心配なぃわ。

オランダとかでは合法なのよぉ! 煙草よりも害はないんだって。

何時間かポワっとなって寝て覚めたら普段どおりよ。」


「麻薬なの? ダメだよ・・・。」


ユウは首を横に振る。


「大丈夫よぉ! ドラッグなんてシャブさえやらなきゃ問題なぃわ♪」


そう、私は本当にそう思っていた。


きちんとしたドラッグの知識があったわけではないけれど

私の中には

あるルールのようなものが存在していた。


体を壊すものはダメ。

脳細胞が壊れるとかそういうのはおっかない!

身体的依存のあるものはダメ。

依存度が高くて断薬する時に苦しむようなものは嫌。

注射を打つのは絶対に怖いし精神病になるようなドラッグはやばい。


浅知恵だったけれど

「覚醒剤」「阿片」「ヘロイン」「シンナー」

これらが手を出してはいけないドラッグだと思っていた。


シンナーに関しては

中学時代に学校で見せられたビデオが

とても恐ろしい心象を残していたから

一度も試したことはなかったし興味も持たなかった。


『マリファナがどうしていけないことなのか』

それはたぶん法律で決まっているからだ。


マリファナは麻薬特有の耐性獲得や禁断症状がおこらない。

精神的依存も煙草や飲酒に比べればぐっと少ないそうだ。


現にアムステルダムでは

決められた場所でのマリファナの喫煙は認められている。


合法な国も実際にあるというのがなんとも理不尽だな・・・

なんて思ったりもするけれど

でもそれは私がどうこうできる問題ではないからしかたがない。


この国では

所持しているだけでもパクられるのだから。


「これを吸うとどうなるの?」


ユウは私が大丈夫だと断言したからか

多少の好奇心を覗かせはじめている。


「うーん。基本的には酔っ払ったかんじに似てるよ。

あとは音が綺麗に聞こえたりとか、食べ物がおいしくなったりかな。

映像にはまる人もいるみたいだし、五感にクルのよね。

それに・・・Hも気持ちぃぃのよ♪ ぅふふ」


ユウはたぶん最後の一言で落ちた。


「一度だけ・・・今日だけ試しにやってみる。」


ユウは不安そうにそう言う。


「やってみたら、なんてことないってかんじよぉ~。

ほら、 火つけるゎよ。」


ユウは私の手元を心配そうに見ている。


「ねぇ、そんな不安な気持ちでやるとバッドトリップするゎよ。

もっとリラックスして。 芸術家とかみんなやってるのよ! ビートルズとかさ。」


私の言葉が気休めになったかどうかは分からないけれど

ユウは「うん、わかった」と唇の端を持ち上げた。


私はユウに優しいキスをして

パイプを咥えライターの火をつけた。





ドラッグは絶対にダメ!

『マリファナくらい大丈夫、一度だけなら、自分だけははまらない』 そんなに甘くない。

それが入り口になってさらに深い穴に落ちるから。 最初の一歩を踏み出さないでいて。

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