第238話 新春AV祭り
私とユウの恋愛は
この上なく順調だった。
ユウは目前に迫った簿記の試験に向けて
怒涛のラストスパートに入っている。
夜遅くまで勉強をしているユウのために
毎晩、夜食を作ってあげるようになった。
とはいっても
手料理はカレーとチャーハンしか出来ない私だから
タラコや鮭を焼くだけのお茶漬けばかりだけれど。
私の仕事の状況が芳しくないこともあり
ジイヤはよその事務所から新たに2人のAV女優を引き抜いた。
これは業界ではよくあることで
ジイヤが先方の事務所にまとまったお金を支払い
全ての権利を獲得する。
かくいう私の場合でも
ディスコで声をかけてきた
あの調子の良いスカウトマンに
ジイヤは200万も払ったというのだから驚きだ。
全くボロい商売である。
私とジイヤの二人三脚で
右も左もわからずに始めた事務所も
今では随分と幅を利かせられるようになってきている。
ジイヤはサラリーマン上がりで
生真面目な性格だから業界内でも評判が良かった。
新たにうちの事務所の所属となった女の子は
2人とも仕事で一緒になったことがある。
1人はギルガメにも出演していた
1歳年下の静香。
丁度デビュー時期も同じ頃だった。
天然物の巨乳が売りで
マニアの間では絶大な人気がある。
彼女は地味でおとなしいタイプで
AV女優なんてやるような子には見えないけれど
前職はヘルス嬢だったらしい。
私よりも少し前に
ストリップデビューしていて
今はコンスタントに劇場周りをしている。
冴えない一般人の彼氏と長いこと同棲していて
いつも彼が車で仕事場まで迎えにきていた。
もう一人は淫乱路線で目下ブレイク中の瑠菜。
この子はデビューして半年くらいで
まだ勢いがあり
エロ本の巻頭グラビアを飾ったりしている。
彼女は営業年齢は20歳になっているけれど
実年齢は26歳だから私よりも4つお姉さんだ。
ハードな仕事も
コアな仕事もなんでもこなすAV女優の鏡みたいな人で
一度、雑誌の企画で対談をした時には
あまりの過激トークに私が面食らったぐらいだった。
瑠菜は
AV女優になる前から付き合っている彼と
麻布界隈で同棲しているらしい。
そして
年明け早々に
私達3人揃っての仕事が入った。
瑠菜のストリップデビューを
DX歌舞伎劇場で
「新春AV祭り」と銘打ち
大々的に催すことになったのだ。
仕事を干され気味の私にとって
これはありがたい話だった。
DX歌舞伎にのるのは二度目だから勝手がわかるし
出し物も前回と同じでいいとアリちゃんが言ってくれたから
余裕の心持で初日を迎えた。
私と静香は楽屋に入ると
手馴れた様子で化粧前のセッティングを始めた。
他の踊り子さん達も
みんな各自の準備の追われていて
あいかわらず楽屋内は殺伐とした空気が流れている。
今回、トリの瑠菜は
CDウォークマンを聞きながら
緊張した面持ちでソワソワしている。
私もついこないだはこんなだったんだなぁ
と、なつかしく思いながら瑠菜に声をかけた。
「失敗しても大丈夫だよ。
私も初舞台は超悲惨だったんだぁ。
振り付け忘れて舞台に突っ立ったままだったんだよ!」
「本当? 私、めちゃ緊張してて・・・」
瑠菜がウォークマンをはずして
愛想良く微笑むと八重歯がのぞいた。
「すぐ慣れるよ。 わかんないことあったら何でも聞いてね」
瑠菜の肩を
親しみを込めてぽんっと叩いた。
気づけば私も
先輩風を吹かせる立場になったのだなぁ
と感じて少し気分が良かった。
この「新春AV祭り」が
新たな波乱の幕開けになるとは思いもせずに。
「大奥」の映画見に行きたいなぁ。 みんなドラマ見た?
旦那も明日から仕事お休みー。 私はさらに忙しくなる予感;
主婦にも休みをくれーーー! 切望!
http://ameblo.jp/marimoetc/entry-10022232203.html
クリスマスの記事、コメント返信終わりました^^
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